低温調理器で美味しい茶碗蒸しを作る!おすすめ温度・レシピを公開
忙しい人にもうれしい“ほったらかし調理”なのに、本格的で超おいしい料理が作れると話題の低温調理器。元祖・低温調理器と言われるとして『ANOVA(アノーバ)』や、国内初の低温調理器ブランド『BONIQ(ボニーク)』などが人気を集めていますが、その他にも多数のメーカーが低温調理器を販売し始め、さらに注目を集めています。
肉料理や魚料理はもちろん、デザートやご飯ものまでさまざまな料理を作ることができる低温調理器ですが、実際購入したものの意外と使いこなせないという人も少なくないようです。特にメニューのバリエーションが増えず、いつも同じものばかりになってしまうという人が多い様子。
低温調理器では焼く・煮るなどといった従来の調理方法とは全く異なる調理が出来るので、せっかく購入したからにはさまざまな料理にチャレンジしてみたいというのが本当のところですよね。
低温調理器の最大のメリットが火加減のむずかしい料理でも、簡単に作ることができるということ。湯せんでじっくりと加熱するので、焦げたり火が通っていなかったりといった調理の失敗がほとんどなく、誰でも完璧な仕上がりを実現できるのです。
この記事では、子どもから大人までみんな大好きな茶碗蒸しのレシピを紹介!シンプルながら繊細で意外とむずかしいと、家庭では敬遠されがちな茶碗蒸しですが、低温調理器だからこそ叶うプロ級の仕上がりをぜひ自宅で試してみてください。
茶碗蒸しは入れる具材やだしの種類によって、味わいを自由自在に変えることができるのでおうちゴハンにも取り入れて欲しい一品。基本の和風から洋風、中華、子ども向け、特別な日用などレシピ次第でたくさんのバリエーションをつけることができるので楽しんで作ることが出来ると思います。
低温調理器愛用者のブログやSNSなどでもアレンジされた茶碗蒸しレシピが紹介されていることもあるので、この記事で紹介している5つのレシピを含め、好みのレシピを探してみてくださいね。
もくじ
低温調理器で作る茶碗蒸しレシピ5選
レシピ①口当たりなめらか!本格茶碗蒸し
材料(2人分)
- 卵…2個
- だし汁…160ml
- しょうゆ…10ml
- みりん(煮切り)…10ml
<具材>
- えび…2尾
- しいたけ…小1枚
- 銀杏…2個
- かまぼこ…2切れ
- 三つ葉
作り方
・低温調理器の温度と時間目安
85℃/25分
・手順
- 低温調理器をセット
低温調理器を85℃/25分にセットします。 - 卵液作り
だし汁、しょうゆ、煮切ったみりんを混ぜた調味液を、溶き卵に加えて混ぜ合わせ、目の細かいザルや濾し器で濾して卵液を作ります。 - 具材の準備
えびの背わたを取って茹でて殻をむきます。銀杏を別で茹でて、えびと共に少量の酒としょうゆで下味をつけます。また、しいたけとかまぼこを薄くスライスしておきます。 - 容器に入れる
銀杏、しいたけ、かまぼこを容器に入れて、卵液を7分目程度まで少しずつ流し込みます。 - 低温調理器に投入
低温調理器が設定温度に達したら、4の容器を湯せんに入れてふたをして低温調理します。水位が容器よりも高くなってしまう場合は鍋の底に耐熱皿などを敷いて調節します。 - 仕上げ
低温調理器での調理が完了したら容器を取り出してえび、三つ葉を乗せます。ふたをし直して1分程蒸らして出来上がりです。
調理のポイントや注意点
基本の茶碗蒸しレシピです。卵液を作る際の調味液の配合は【だし汁:しょうゆ:みりん=10:1:1】と覚えておきましょう。また、この時の卵はLサイズ=180mlとします。
作った卵液は風味や鮮度が落ちるため1日以上することはおすすめできません。作り置きせず当日中に火を入れるようにしてください。
・<参考>茶碗蒸しレシピ動画
レシピ②春爛漫♪あさりと菜の花の茶碗蒸し
材料(2人分)
- 卵…2個
- あさり…10個
- 菜の花…1/3束
- 酒…大さじ2
- だし汁(あさり煮汁も加える)…150ml
- しょうゆ…小さじ1/2
- みりん…小さじ1
- 塩…ひとつまみ
作り方
・低温調理器の温度と時間目安
82℃/30分
・手順
- 材料の下準備①
あさりは砂抜きしておきます。菜の花はつぼみ部分と茎の部分に分けて3㎝幅に切っておきます。鍋に湯を沸かして分量外の塩を入れ、菜の花の茎の部分を約1分茹でます。その後つぼみの部分を入れて10秒間茹で、ざるに上げて冷水で冷やして固く絞ります。 - 材料の下準備②
砂抜きしたあさりと酒を鍋に入れてふたをし、中火にかけます。沸騰したら火を弱めて2~3分蒸します。あさりの口が開いたら鍋から取り出して、殻から身を外します。(飾り用に殻付きのまま2個残しておきます。) - 低温調理器をセット
低温調理器を85℃/25分にセットしておきます。 - 卵液作り
卵を溶きほぐし、あさりの煮汁を合わせただし汁、みりん、しょうゆ、塩を加えて混ぜ合わせ、目の細かいざるや濾し器で濾します。 - 容器に入れる
あさり、菜の花を入れて容器の7分目程度まで卵液を流し入れます。この時、殻付きあさりと菜の花のつぼみ部分を2個ずつ残しておきます。 - 低温調理器に投入
低温調理器が設定温度に達したらふたをした容器を湯せんします。容器の口からお湯が入らないように水位に気をつけてください。 - 仕上げ
低温調理が完了したら容器を湯せんから取り出します。最後に殻付きのあさりと菜の花のつぼみを上に飾って出来上がりです。
レシピ③上品な白だしで!鯛の茶碗蒸し
材料(2人分)
- 卵…2個
- 干ししいたけ…2個
- 鯛の刺身…6切れ
- 小松菜…1/3束
- ゆり根…2個
- かまぼこ…2切れ
- 水…300cc
- 昆布…1枚
- かつお節…30g
- 酒…大さじ1
- みりん…小さじ1/2
- 白だし…大さじ2
- 塩…小さじ1/2
- しょうゆ…小さじ1
- 砂糖…一つまみ
- 三つ葉
作り方
・低温調理器の温度と時間目安
85℃/25分
・手順
- だし作り①
干ししいたけをぬるま湯で戻しておきます。 - だし作り②
水に昆布を入れて弱火にかけてゆっくりだしを取ります。沸騰する前にかつお節を加えてひと煮立ちしたら火を消してしばらく置いておきます。 - だし作り③
冷ました2のだしに酒、みりん、白だし、塩、好みでしいたけの戻し汁を少し加えて火にかけて混ぜ、味を見ながら塩の量で調整します。味が整ったら火を止めます。 - 低温調理器をセット
低温調理器を85℃/25分にセットします。 - 卵液作り
溶きほぐした卵に3のだし汁を加えて混ぜ、目の細かいザルや濾し器を使って濾します。 - 具材の準備
干ししいたけを耐熱容器に入れて少量の水としょうゆ、砂糖を入れてレンジで50秒加熱します。取り出したら薄くスライスします。ゆり根は1枚ずつはがして黒い部分を取り除き、ラップで包んで1分程度レンジで加熱します。(大きさによって加熱時間を調整してください。) - 容器に入れる
容器にゆり根、しいたけ、かまぼこ、鯛2枚をそれぞれの容器に入れて5で作った卵液を注ぎ入れます。(鯛は2枚残しておいてください。) - 低温調理器に投入
低温調理器が設定温度に達したら、容器にふたをして湯せんします。湯せんの水面が容器の8分目になるように湯量や底上げで調整します - 飾り準備
残しておいた鯛2枚を耐熱皿に乗せ、酒をふってふんわりとラップをして30~40秒レンジで加熱します。 - 仕上げ
低温調理器での湯せんが終了したら、上に飾り用の鯛と三つ葉を乗せてふたをして1分蒸らしたら出来上がりです。
調理のポイントや注意点
鯛は刺身用ではなく切り身でもOKですが、その場合はそぎ切りにして骨や筋が残らないようにしましょう。また、切り身の場合は飾り用の鯛の加熱をしっかりと行うようにしてください。
レシピ④子ども喜ぶ♪お餅入り茶碗蒸し
材料(子ども用4人分)
- 卵…2個
- だし汁…400㏄
- しょう油…小さじ1.5
- みりん…小さじ2
- 塩…小さじ1/2
- 切り餅…1個
- 鶏もも肉…70g
- エノキ…1/4束
- ほうれん草…1/4束
作り方
・低温調理器の温度と時間目安
85℃/30分
・手順
- 具材の準備
鶏もも肉を一口サイズに切り分け、小鍋で茹でておきます。餅は1~1.5cm角に切り、エノキも食べやすい長さにカット。ほうれん草は食べやすいサイズに切ってから耐熱容器に入れてラップをしてレンジで40秒程加熱します。 - 低温調理器をセット
低温調理器を85℃/30分にセットします。 - 卵液作り
卵をボウルに溶きほぐし、だし汁、しょうゆ、みりんを加えて混ぜ、塩を少量ずつ加えながら味を調整します。ざるや濾し器で濾して卵液を作ります。 - 容器に入れる
容器に鶏もも、切り餅、エノキ、ほうれん草を入れ、3で作った卵液を加えます。 - 低温調理器に入れる
低温調理器の設定温度の達したら、ふたをした容器を湯せん調理します。容器に水分が入らないように水位に応じて耐熱容器などを使って高さ調整してください。卵液が入っている高さまで水位が達しているように注意してください。 - 仕上げ
低温調理器での湯せん調理が終了したら出来上がりです。
調理のポイントや注意点
子どもが食べやすい具材として、ちくわやかまぼこ、冷凍のむき枝豆を使ってもOK。これらの材料であれば茹でるなどの下準備が不要なのでより手軽に作ることができるのでおすすめです。
また、切り餅がない場合はうどんを入れてもいいでしょう。
レシピ⑤ふわふわとろりのあんかけ茶碗蒸し
材料(2人分)
- 卵…2個
- だし汁…300ml
- しょうゆ…大さじ1
- みりん(煮切り)…大さじ2
- 酒…大さじ1
- えび…2~4尾
- ほうれん草…適量
<あんかけ>
- かにかま…2本
- しめじ…1/4株
- にんじん…30g
- 小ねぎ…適量
- ごま油…大さじ1
- 水…250cc
- 中華だし…小さじ1
- オイスターソース…小さじ1
- 片栗粉…大さじ1
作り方
・低温調理器の温度と時間目安
85℃/25分
・手順
- 具材の準備
殻付きのえびの場合、背わたを取って茹でて殻をむきます。(下処理済みの冷凍えびを使ってもOK。)ほうれん草は食べやすい大きさに切ってから耐熱容器に入れてレンジで30秒あたためます。 - 低温調理器をセット
低温調理器を85℃/25分にセットします。 - 卵液作り
だし汁、しょうゆ、みりん(煮切り)を混ぜた調味液を溶き卵に加えて混ぜ合わせて目の細かいざるなどで濾します。 - 容器に入れる
容器の底にえび、ほうれん草を置いてから3の卵液を7分目まで注ぎ入れます。 - 低温調理器に投入
低温調理器が設定温度に達したら容器にふたをして湯せんを開始します。
容器の8分目程度に水位を合わせてください。低温調理器の最低水位よりも茶碗蒸しの容器が低いようなら、耐熱容器などを鍋の底に置き高さを出すようにしてください。 - あんかけ作り
かにかまを手で裂き、しめじは株から取ってほぐしておきます。にんじんを千切りにしたら、ごま油を熱したフライパンで炒めてしめじを加えます。全体がしんなりしてきたら水と中華だし、オイスターソースを入れてふつふつとさせて5分程煮詰めます。一旦火を止めて、水溶き片栗粉を回し入れて混ぜ合わせ、弱火にかけます。とろみがついて色が透き通ってきたら、小口切りにしておいた小ねぎとかにかまを入れてあんかけの出来上がりです。 - 仕上げ
低温調理器での調理が終わったら、湯せんから取り出します。ふたを開けてあんかけをかけたら完成です。
低温調理器で作る茶碗蒸しレシピまとめ
この記事では低温調理器で作ることのできる茶碗蒸しのレシピを紹介しました。火加減がむずかしいとされる卵料理の中でも、茶碗蒸しは特に繊細で失敗も多いとされるメニューですが、低温調理器で作れば簡単にとろとろなめらかな茶碗蒸しが出来上がるのです。
ここでは定番茶碗蒸しのレシピから、子どもも喜ぶ具材の入ったレシピ、中華風のレシピなどを紹介しましたが、中に入れる具材などを変えるだけでガラリと印象が変わる茶碗蒸しはぜひ家庭料理として取り入れて欲しいメニューです。
茶碗蒸しを作ったことがないという人はもちろん、作ってみたものの「うまく固まらない」「何となくおいしくない」と失敗してきた人に、ぜひ低温調理器でチャレンジしてみて欲しいと思います。