横向き寝すると肩が痛い?脱臼の恐れも?原因と対策を徹底解説します
睡眠に関するお悩みで意外と多いものの一つが、どのポジションで寝るか?ということです。
仰向け・うつ伏せ・横向きなど様々なポジションがありますが、なんとなく横向きで寝るのが落ち着くという方は珍しくありません。
横向きで寝ると、肩が痛い、首が凝るように感じる、手のしびれなどの症状が起こる方もいます。
では、横向き寝は体、特に肩や肩甲骨といったパーツにとって、良いことなのでしょうか?
知っておきたい危険が、何かあるのでしょうか?
横向きにした時の肩の痛みを、どのように予防・対策していくことができるのか、また横向き寝用の様々なアイテムについても、ご紹介していきます。
横向き寝に寝ると肩が痛いとお悩みの方、わきのしたの痛みや手のしびれがある方、仰向けで寝られない妊婦さんなどは、是非参考にしてみてください。
この記事がお役に立てれば、嬉しく思います。
もくじ
睡眠のクオリティが私たちに与える影響
私たちが、人生の時間のうち、1/3もかけていること言われているのが、睡眠です。
たくさん仕事や家族サービス趣味に時間を使っているように感じても、実際に私たちの人生のうち、非常に長い時間をかけているのが睡眠なのです。
それで、睡眠に関する様々なお悩みがある方は、少なくありません。
よくあるいびきや息苦しといった症状だけではなく、どのポジションで寝れば快適に過ごせるのかいまいちわからない、体の歪みを感じる!という方も多いんです。
一日中コンピューターの前で座っているなど、職業によっては、1日が終わる頃には、すでに肩痛い、首が凝るといった症状を抱えているにもかかわらず、寝る時の体勢のせいで、肩が痛いとなればストレスになってしまいますよね。
また、体の歪みが悪化するため、長期的に見て、肩の痛みは良い症状ではないと言えるでしょう。
では、なぜ横向き寝すると、肩が痛くなることがあるのでしょうか?横寝することによって、身体全体にどのような影響が出るのでしょうか?
睡眠には身体を休める以上の役割が
横向きで寝ると肩が痛い、朝起きた時には肩甲骨の周りが凝っているというケースでは、クオリティの高い睡眠が取れていないかもしれません。
実は、睡眠はただ体を休めるというだけの役割ではありません。壊れてしまったり、古くなってしまった細胞を新しくする役割を担っているため、心と体の元気に直結しています。
起きている間には、ほとんど分泌されず、睡眠中にしか分泌されないホルモンが、体の修復の役割を担っているため、重大な病気にもつながってしまいます。
肩が痛い・脱臼しているなら他の病気とも関係が
横向き寝をすることによって、肩が痛くなったり、肩の脱臼の恐れがある場合には、寝ていても体が休まっていないため、様々な他の病気にも直結します。
睡眠と関係している病気といえば、脳梗塞や心筋梗塞、糖尿病、うつ病など様々な命に関わる病気です。
睡眠不足大国と言われている日本の生活習慣ですから、確保できた睡眠時間の中で、どれほどの高いクオリティがキープできるかが、ポイントとなります。
私も、肩こりや腰痛などに悩まされ、高いクオリティの睡眠が全く取れない時期がありました。
肩が痛いというだけではなく、全身がいつもだる重く、生活のクオリティも非常に低かったのを覚えています。
せっかく寝ているのに、起きた時に身体に痛みが残っていたり、しびれが残っているなんて嫌ですよね。
何とかして防止・改善をするために、まずは横向き寝をすることで、肩が痛くなってしまう原因や脱臼の危険性について、詳しく見ていきましょう。
横向き寝すると肩が痛いのはどうして?考えられる原因を解説
仰向けで寝ることが苦手だという方は、意外と珍しくありません。上を向いて眠るのは、私も実は小さな時から苦手で、落ち着かずに、ソワソワとしてしまいます。
横向きで眠るのが一番落ち着く!当たり前だ!と思っていたのですが、ある時から朝起きると体、特に肩が痛く、1日の始まりにいつもテンションが下がっていました。
横向き寝をするのは落ち着くけれど、肩が潰されて痛くなってしまったり、朝起きた時には全身がバキバキになっているから、1日の生活のクオリティも、もちろん高くはなりません。
そんな、横向き寝した時に肩が痛いという症状は意外と深刻です。
そのような状況が長く続くと、結局睡眠不足になってしまいます。
では、横向き寝の姿勢は、具体的に体にどのような負担をかけてしまうことがあるのでしょうか?
横向き寝をすると肩が痛い原因と脱臼には、何か関係があるのでしょうか?
肩が自分の体重に長時間圧迫されてしまう
横向き寝をすると、肩が痛いという症状が出ることは、体圧分散と関係があります。オーダーメイドの寝具を作るお店では、体圧測定というデータを取ります。
そうすることで、普段寝ている時に、体のパーツのどこに、特に強い圧迫がかかっているか?を見ることができるんです。
基本的に横向き寝をしている人は、肩への圧力が、非常に強くなります。
マットレスが硬すぎたり、体圧の分散がうまくできていないため、肩にあなたの体の重みがかかり、潰されたようになります。
6時間から8時間といった長い時間、肩が体の重みに圧迫されるわけですから、朝起きた時に肩が痛いと感じても、当然です。
特に、私の場合、デスクワークをしていたので、既に凝っている肩や首に負担がかかり、さらに肩の痛みが悪化していました。
日中も夜も肩への負担が続いたので、体が悲鳴をあげていたのかもしれません。
寝返りを打つ回数が少なくなるから肩が痛い
知らないという方が意外と多いのですが、睡眠中の寝返りは、非常に私たちの体にとって、大切な役割を担っています。
例えば、睡眠時間が8時間だとすれば、一晩で20回ほどが理想的な寝返りの回数とされています。
寝返りは、もちろん無意識にしていることがほとんどですが、私たちの体にとって、大きな影響のある動きとされているんです。
しかし、寝返りの回数は寝る体勢や寝具によって、ある程度コントロールされています。
寝返りを打つ回数が少なくなってしまうのは、横向きで寝ている時です。
仰向けで寝ている時と比べると、横向き寝をしているときは、寝返りを打つ回数が減る傾向にあるとされています。
それで、わきのしたや手の痛み、手のしびれを感じるという方が多いようです。
体の片側だけに体重がかかり続けるため、肩や首はもちろんのこと、腰や腕にも負担がかかるため、手のしびれといった症状につながるというわけです。
では、寝返りには具体的にどのような役割があり、肩が痛いという症状や脱臼の危険と、どのような関係が考えられるのでしょうか?
1 体液の循環をスムーズにする
寝ている間に、一回も体を動かさずにずっと同じ体勢で寝ていると、下になっている体の部分に、ずっと体重がかかり続けます。
つまり、横向き寝をしている時には、肩に体重がかかり続けるというわけです。
寝ている時間といえば、6時間や8時間と非常に長い時間になりますから、肩に負担がかかります。
それだけではなく、体液の循環という意味でも、良くありません。
長時間、体の同じパーツに体重がかかり続けることで、リンパ液や血液といった体液の循環が非常に悪くなります。
その体液の循環の悪さは、体に様々な悪影響を及ぼし、循環系の働きが低下してしまうのです。
それを避けるために、無意識のうちに寝返りを打っていますが、横向き寝をしている時には、仰向けの時と比べると、どうしても回数が減ってしまいやすいのです。
では、この体液の循環と、肩の痛みという症状には、どのような関係があるのでしょうか?
肩が痛くなったり、首が凝る時には、お風呂にゆっくり入って血流を良くすれば、少し症状が軽くなった!という経験はありませんか?
実は、体の血流やリンパの流れが悪くなると、筋肉が凝り、肩の痛みなどにつながります。
圧力がかかるだけではなく、体液の循環が悪くなることによって、横向き寝をしたときに、肩が痛い原因になるのです。
2 温度・湿度の調整
朝起きた時に、少し汗をかいていたり、夜中に寒くて目が覚めた、という経験はありませんか?
長時間寝ていると、寝具の中で温度や湿度の調整がうまくいかないことがあります。
ここで、寝返りをすることで寝具の中に新しい空気が入り、湿度や温度を程よく保つことができるんです。
温度は33℃前後、湿度は50%前後が理想な寝床内環境と言われています。この状態に保つために、寝返りは非常に重要です。
肩が痛いという症状とも、かなり深い関係があります。
冬は、肩が凝りやすいという方が多いのですが、それは外気が下がることと関係があります。
寒いところに出ると、どうしても筋肉が収縮しやすく、肩が凝り、肩の痛みを抱えることでしょう。
寝ている時も、寝具内の温度や湿度の調整がうまくできないことで、体の循環が悪くなり、横向き寝をすると、肩が痛い!と感じるのかもしれません。
3 体が歪むのを防いでくれる
横向き寝をすることで、寝返りの回数が減ってしまいますが、寝返りには、体の歪みを整えるという大切な役割があります。
人によって頭の重さは異なりますが、平均で8キロ程度です。
一日中、頭を支えることで、首や頚椎、椎間板といった体のパーツに負担がかかり、体に痛みや歪みが生じてしまってもおかしくはありません。
その歪みを調整するために、無意識のうちに私たちは、睡眠中に寝返りを打っているのです。
1日の体の歪みは、その日のうちの睡眠で、解消していきます。負担のかかっている骨や筋肉を休ませるという目的も、寝返りにはあるのです。
横向きにはもちろんメリットがありますが、寝返りの回数が減るため、筋肉や骨を休ませるという寝返りの目的が十分に果たされないことがあります。
横向き寝をすると、肩が痛いと感じることがある理由の1つはこれです。
巻肩に悪化してしまうことも…
また、横向き寝をすることによって、巻き肩という症状に悪化してしまうこともあります。
巻き肩は、パソコンやスマホをよく使う人に起こりやすい症状ですが、肩こりや猫背の原因にもなるため、注意が必要な症状です。
横向き寝をしていて、肩が痛いと感じる方は、脱臼ではなく、この巻き肩という症状のこともあります。
名前の通り、肩が巻き込んでしまい、血行やリンパの流れが悪くなることで、常に不快感を感じる症状です。
立った状態で腕を自然に下ろした時に、手の甲が横を向いているなら、あなたは大丈夫です。
しかし、手の甲が前方を向いているなら、巻き肩、もしくは巻き肩予備君と言えるでしょう。
肩こりや首こりの原因になり、何も対策をしないで横向き寝をすると、上半身の体重が全て肩にかかってしまうため、肩が痛いと感じるのです。
また、心地の良い楽な姿勢を無意識に取ろうとして、肩を前に突き出して寝るスタイル、横向き寝の癖がつくと巻き肩になってしまうことが、珍しくありません。
巻き肩が悪化すると、肋骨の筋肉や胸の筋肉、骨なども圧迫されるため、呼吸障害などの深刻な健康被害が起こる可能性もあります。
横向き寝で、肩が痛い、脱臼しているような感じがするという場合には、まずあなたが巻き肩になってしまっていないかどうか、セルフチェックを行ってみることをおすすめします。
なお、横向き寝と巻き肩との関係や対策についてはこちらで詳しくご紹介していますので、興味がある方はご覧ください。
⇒横向きに寝ると巻き肩になる?原因と対策について徹底解説します
横向き寝を続けると肩が脱臼する!?
横向き寝をして肩が痛いという場合に、もしかしたら肩を脱臼しているかも…?と感じたことのある方は、意外と多いようです。
肩の脱臼と言われている症状は、正式には肩関節脱臼というものです。
肩関節脱臼にも、いくつかの種類があるのですが、肩は、体の中でも特に簡単に脱臼が起きる部分だとされています。
肩の脱臼には激しい痛みを伴い、十分に回復するまでには時間がかかるケースも少なくありません。
それで、横向き寝をしていて、寝ている間に肩が外れる、つまり脱臼してしまうということは、ほとんどないと言っても過言ではありません。
肩関節脱臼は、肩の関節に過剰な力が加わることによって、骨が正常な位置からずれる状態のことだからです。
脱臼には脱臼と亜脱臼という二つの種類があり、脱臼は完全に関節から骨が外れてしまっている状態です。
亜脱臼とは、不完全脱臼とも呼ばれる状態で、本来あるべき位置からずれてしまっているものの、完全に外れてはいないもののことです。
肩関節脱臼を起こしてしまうと、肩の動きに制限が掛かったり、形の変形、肩や腕、指のしびれなどが起きます。
横向き寝をしていて、肩が痛いというケースで、脱臼は一般的な原因ではありませんが、痛みが強い場合や痺れがひどい場合には、脱臼の恐れもゼロではありません。
肩の脱臼が起きるシチュエーションとは?睡眠時は含まれる?
日常生活で、肩の関節が外れる脱臼が起きることはほとんどありません。
しかし、肩の脱臼は、コンタクトスポーツ、いわゆる衝突などが多いアメフトやレスリング、ラグビーといったスポーツで起こることがあります。
また、大きな転倒をした時には、スポーツ中か、日常生活かに関係なく肩の脱臼が起こることがあります。
いずれにしても、肩に強い衝撃が加わることで肩の脱臼が起こるため、基本的には横向き寝をしていて、肩が痛い時に脱臼の心配は必要ありません。
肩の脱臼は癖になってしまう?
横向き寝をしていたことで、初めて肩を脱臼するというケースは、まずないと言っても過言ではありませんが、肩の脱臼は癖になってしまうという話を聞いたことがある方も、多いでしょう。
実は、肩関節の脱臼には、外傷性脱臼と反復性脱臼の2種類があります。
一つ目の外傷性脱臼とは、スポーツでの怪我や転倒といった何らかの外傷がきっかけで、発症するものです。
もう一つが、一度脱臼した部分が脱臼しやすい状態になっていて、日常生活で繰り返し抱き起こしてしまう反復性脱臼です。
反復性脱臼は寝返りがきっかけになることも
実は、この反復性脱臼になってしまうと、日常生活の小さな動作でも、肩を脱臼してしまうことがあります。
この日常生活の小さな動作の中に、実は寝返りが含まれるんです。
それで、横向き寝をしていて朝起きた時に肩が痛いという場合に、反復性脱臼を起こしている可能性は、十分に考えられるのです。
特に、この反復性脱臼は、初めて肩関節脱臼を発症した時の年齢が、若ければ若いほど起きやすいと考えられています。
10代で初めて肩関節脱臼を経験したという人は、何と80%から90%の人が再発を経験します。
ですから、横向き寝をして、肩に負担がかかり、寝返りをする時に肩に衝撃がかかると、脱臼を起こしてしまうこともあります。
単に横向き寝が悪いというわけではなく、寝返りをする時の体勢によって、圧力が掛かる方向が変わり、肩の脱臼を起こしてしまう可能性があるというわけです。
肩の強度が低下すると脱臼を起こしやすい
実はこれ、一度目の肩の脱臼の際に、骨の位置だけではなく関節を包み込んで支えている筋肉などにダメージを受けてしまっているからなんです。
関節唇という繊維状の軟骨が、肩の関節をつなげている受け皿から剥がれてしまうことで、肩の関節が安定せず、不安定な状態が続き脱臼を繰り返します。
元通りの肩の強度が保てなくなるため、反復性脱臼を起こすというわけです。
くり返し脱臼が起きていて、再発のリスクを減らしたい場合には、手術によって、損傷を修復する必要があります。
しかし、寝るポジションや寝具によって、反復性脱臼のリスクは、減らすことが可能です。
職業やスポーツ柄、肩の脱臼再発リスクを減らしたいという方に、特に適用される傾向があります。
肩が痛い!でも、横向き寝にはメリットも
ここまでの内容を見てみると、横向き寝には、デメリットが多いような気がしてきた…という方がほとんどでしょう。
横向き寝することによって、肩が痛い原因になったり、脱臼の恐れは0ではありませんが、もちろん横に横向きにという体のポジションには、メリットもあるんです。
いびきの防止・改善
横向き寝をすることによって、舌が気道に落ち込まず、呼吸ができるため、いびきを軽減することができます。
横向きで寝る事で舌根が緩み、気道が塞がるの防ぎますので、睡眠時無呼吸症候群に不安があるという方にも、もってこいです。
身体への負担が軽い
横向き寝は、背骨のカーブを維持することができるので、体への負担が少ない姿勢だとされています。
S字に湾曲している背骨をその状態で維持することができるので、身体に優しいんです。
体に良くないことが多そうな横向き寝ですが、実は体にとっても優しい体勢なんですね。
向きによっても異なる横向き寝の良い影響
横向き寝によって、肩が痛い、脱臼した、というケースもゼロではありませんが、正しい体勢を手に入れれば、横向きには体に様々な良いメリットがあります。
向きによっても、異なる良い影響があるんです。
1 右側を下にして横向き寝する場合
右側を下にして眠る場合、心臓の位置が高い部分になります。肝臓という最も重い臓器の一つが体の右側にあるので、心臓に負担がかかるのを防ぐことができます。
また、消化器官である胃や腸の出口も、右側にあるので、そちらを下にして眠ることで、消化器系の働きを良くすることができます。
2 左側を下にして横向き寝する場合
また、左側を下にして横向きにする場合には、リンパ節の分泌が良くなります。
体の左側にはリンパが詰まっているため、リンパ液の分泌が良くなり、体の中の毒素や老廃物を、体外に排出する効果が期待できます。
快適な横向き寝を実現させるためには?
このように、横向きには様々なメリットがあります。そして、長年培ってきた横向き寝の習慣を変えるのは、決して簡単ではありませんよね。
何よりも、落ち着く体勢で寝られるというのは、最も大きなメリットです。
しかし、メリットがあり、落ち着くからといって、肩が痛いのは困ります。
では、快適な横向き寝を実現させることは、できるのでしょうか?どうすれば、快適に横向きで、眠ることができるのでしょうか?
快適に横向き寝するためのポイントは、枕にあります。
低すぎる枕は肩が痛い原因に
実は、一般的な枕は横向き寝をするには高さが足りません。体の重心が曲がっていると、肩や首の痛みにつながります。
朝起きた時に、肩が痛い、脱臼しやすいという方はこの枕に原因があるかもしれません
枕の高さと硬さがポイント
体に負担をかけず、楽に寝られる横向き寝で肩が痛いという症状には、深い関係があります。
枕が体やその寝る体勢にあっていない場合、肩が痛いという症状を引き起こしてしまうのです。
枕には、人間の頭を支えるという役割があります。この記事の前半でも少し取り上げたように、人間の頭は約8キロあります。
そんな頭の重みをしっかりと支えてくれる枕でなければ、首や肩に負担がかかってしまうのも、当然です。
枕が低すぎると、形で頭の重みを支える必要が出てきます。
肩がつぶれた状態になってしまい、血行が悪くなるため手のしびれや、わきのしたの痛みなどが起こります。
また、関節や筋肉が圧迫されるので、巻き肩といった深刻な症状につながることもあります。
反対に、枕が高すぎても肩が痛い原因になることがあります。首や肩に緊張が走る状態になるために、枕が高すぎるのも、良くないのです。
また、枕の高さが適切だったとしても、頭の重みで沈み込んでしまうようでは、意味がありません。
枕の硬さと高さ、両方が自分の体のラインに合っていなければ、肩の痛みが横向き寝で起こるというわけです。
横向きで寝る時には、首と頭、背骨がまっすぐに床と平行になっている状態を作るのがおすすめです。
この体勢を作ることができれば、首や頭、背中、肩だけではなく、腰にも負担がかかりにくいため、体の疲れを睡眠でしっかりと取ることができます。
枕や布団、マットレスを選ぶ際には、この一直線のラインを意識しましょう。
寝返りしにくい寝具を避けよう
朝起きた時に、肩が痛い原因の一つは、寝返りの回数の少なさです。
特に、横向き寝をしている時には、体の下になっている方の肩が圧迫された状態が続くので、肩の痛みの原因となるでしょう。
実は、寝具によっては、寝返りの回数が少なくなってしまうことがあります。
横向き寝という体制自体が、寝返りの回数が少なくなりやすい体勢なので、その上、寝返りしにくい寝具を使っていれば、肩の痛みがひどくなってしまうのも無理ありません。
実は、マットレスや敷き布団、枕などの体を支えている寝具が柔らかすぎて、体が沈み込み、埋まってしまっているということがあり得ます。
柔らかめのマットレスが好きだという方、寝心地がとにかくよくて大好きだという方も多いのですが、体が沈み込みすぎると、うまく寝返りができません。
反発力があり、寝返りがしやすいのは少し硬めの寝具です。快適な横向き寝を手に入れるためには、スムーズな寝返りがポイントです。
体への負担を分散し、血液やリンパなど、体液の流れを良くするためにも、適度な弾力のある寝具がおすすめです。
なお、当サイトでもおすすめの高反発敷布団をご紹介していますので、参考にしてみてください。
⇒腰痛に良い敷布団おすすめランキング|高反発で選ぶ人気No.1は?
横向き寝にぴったりな枕の選び方とは?
では、横向き寝に良い枕の選び方には、どのようなポイントがあるのでしょうか?
実は、最近では横向き用の専用枕が販売されています。
横向き寝用ですから、横向きで寝た時に、肩の痛みなどや体への負担を軽減してくれる作りになっています。
繰り返し起きる脱臼が気になるという方にも、もってこいのアイテムなんです。
では、横向き寝用の専用枕や、横向き寝に良いおすすめの枕には、どのような特徴があるのでしょうか?
10センチの高さは最低でも必要
高さや反発力は枕にとって重要ですが、やはり体の向きが変えやすいことがポイントです。
頭をしっかり支えてくれる枕であれば、肩で頭を支える必要がないからです。
肩の一般的な幅を考えると、横向きにをするときに、肩が痛い症状を引き起こさないために必要な高さは、約10センチでしょう。
しかし、一般に販売されているほとんどの枕は、仰向けで寝た時を想定してデザインされています。
横向きで寝る時には、仰向けよりも高さが必要になるため、肩が痛いという症状が起きやすいのです。
身体の4点をしっかり支えてくれる
横向き寝にぴったりの枕を選ぶポイントは、体の4点をしっかり支えてくれるかどうかということです。その4点とは、頭、首、背中、肩の4点です。
この4点をしっかり支えてくれるデザインの枕を使うことで、体の片側に体重がかかり、圧力がかかるということがないため、体への負担を軽減できます。
不自然に体に体重が借り続けることを防ぐことで、肩が痛い症状を予防できるでしょう。
頭から、背骨の骨がまっすぐな状態でぐっすりと眠ることができるため、肩の痛みや巻き肩を予防できます。
高さの調整ができるものがおすすめ
横向き寝をする時の肩の痛みでお悩みの方は、高さの調整ができる枕を取り入れるのもおすすめです。
何度も繰り返しているように、自分の体のサイズに合った高さの枕は非常に重要です。
高さが自分の体に合っていないと、肩に不自然な圧力がかかってしまうからです。
しかし、実際に試してみるまでは、どの高さが自分に合っているのかいまいちわからない!と感じている方も、多いのではないでしょうか?
そこでオススメなのが、高さの調整ができる枕です。
分厚さが異なるシートが入っていて、シートを外したりセットすることによって、高さを微調整することができます。
男性・女性、体格や頭の大きさによっても、自分にぴったりの高さというのは異なるため、高さの調整ができる枕は横向き寝におすすめのまくらだと言えるでしょう。
肩が痛いという症状で悩んでいる方が、枕購入を検討する場合、ぴったりの機能です。
身体に良いことも多い横向き寝は寝具選びがポイント
いかがだったでしょうか?肩が痛い原因になってしまうことも多い横向き寝は、肩に圧力がかかったり、体の循環が悪くなることによって、体に負担をかけることもあります。
横向き寝をすることで、寝返りの回数も少なくなるため、肩が痛い原因になったり、繰り返す脱臼の原因にもなるでしょう。
しかし、横向き寝は呼吸を助けたり、消化器の働きをスムーズにさせるといったメリットもあるため、硬さと弾力を意識した寝具選びがポイントです。
体に負担が少なく、何より落ち着いて寝られる横向き寝、肩が痛い症状は、予防することが可能です。