低温調理器で美味しい魚料理を作る!おすすめ温度・レシピを公開
自宅で簡単手軽に本格的な魚料理を食べてみたいと思いませんか?
レストランなどで提供されるオシャレな魚料理は見た目だけでなく食感もトロトロで、とても自宅では調理できない・・・とお思いの方が少なくありません。
でも毎日の食卓やホームパーティーなどのおもてなし料理で見た目も味も華やかな魚料理が出るとテンションもアップしますよね!
そんなワンランク上の魚料理に挑戦したい!という方におすすめなのがBONIQ(ボニーク)やANOVA(アノーバ)などの「低温調理器」です。
一般的に魚料理は火の通りの調節が難しく、フライパンやグリルを使うと火が通り過ぎてせっかくの魚の食感がパサパサになるなど失敗しやすいのが難点の一つです。
しかし低温調理器なら温度と時間を設定するだけでプリプリ食感の“お店の味”を自宅でも味わえ、見た目も華やかな一皿に仕上がることから調理好きの方のブログやインスタでも最近人気を集めています。
そこで今回は、本格的な魚料理は失敗しやすいから苦手・・・でも見た目も華やかな一皿に挑戦したい!という方に向けて、
- 低温調理器を使った厳選おすすめ魚レシピ
- 低温調理器で魚を調理する際のおすすめ温度
- 低温調理器での料理におすすめの魚の種類は?
- 低温調理器で失敗しないための注意点
- 保存時の注意点
といった内容をご紹介します。
この記事を読めば初心者でも挑戦しやすいおすすめ人気レシピや低温調理器のおすすめ温度などが分かり、初心者でも失敗することなくワンランク上の本格的で華やかな魚料理を楽しむことができますよ。
実際に低温調理器のおかげで苦手だった魚料理が得意料理になった私が保証します!
毎日の食卓を華やかにしたい、魚を使ったおもてなしレシピをマスターしたい、という方はぜひ参考にしてみて下さいね。
もくじ
低温調理器を使った厳選おすすめ魚レシピ
おすすめレシピ①サーモンのコンフィ
コンフィとは油や砂糖に浸して調理する方法で、火の通った生の食感を楽しむことができるレシピです。
材料(1~2人分)
- 生食用サーモン 1柵(180g)
- ディルウィード 小さじ2
- オリーブオイル 30cc
<下処理用プライニング液>
- 水 360cc
- 塩 36g
- 砂糖 18g
<ほうれん草のピュレ>
- ほうれん草 70g
- 生クリーム 45cc
- 牛乳 10cc
- バター12g
- 塩コショウ 少々
低温調理器の温度&時間設定
- 温度設定⇒40℃
- 時間設定⇒20分
作り方
①サーモンのプライニング
- プライニング液の材料をボウルや深めのバットに入れ、よく混ぜ合わせる
- 砂糖と塩が溶けたらサーモンを漬け込み、冷蔵庫で45分ほど寝かせる
②低温調理器のセット
- プライニングの残り時間が20分になったら、低温調理器を40℃・20分にセットする
③低温調理
- 冷蔵庫から取り出したサーモンの水気をペーパータオルでふき取る
- サーモン全体にディルウィード(生でもOK)を散らす
- ジッパーバッグにサーモンを入れ、オリーブオイルを注ぐ
- ジッパーバッグを密閉し、低温調理器が設定温度に達したら湯せんする
④ほうれん草のピュレ作り
- ほうれん草を1分弱ほど塩ゆでし、氷水にとって色止めする
- ほうれん草の水気をよく切り、フードプロセッサー(ジューサーでもOK)にピュレの材料を入れる
- ペースト状になるまで回す
- ペーストを漉し、小鍋に移す
- 弱火で火入れをし、バターと生クリームが完全に溶けたら塩コショウで味を整える
⑤仕上げ
- 低温調理器の設定時間が経過したらジッパーバッグを取り出す
- サーモンをお皿に盛り付け、ほうれん草のピュレを添えたら完成!
レシピのポイント
事前にプライニングを行うことで魚の生臭さが取れると同時に均一に下味をつけることができます。
今回はサーモンを使用しましたが、白身魚や赤身魚などお好きな魚で調理してみて下さい。
またほうれん草のピュレはバジルソースなどでも代用できます。
調理後、オイルに浸っている状態であれば冷蔵庫で3日間保存できますが、できるだけ早く食べきるようにしましょう。
SNSでも人気の魚のコンフィ。
ぜひ挑戦してみて下さいね。
低温調理でサーモンのコンフィ
〜ほうれん草のピューレを添えて〜うまああああいい!! pic.twitter.com/NutWdyPYSd
— あっちゃん (@acchan5150) February 2, 2020
サーモンのコンフィ。
低温調理でじっくり美味しく♪
サーモンの新食感をお楽しみ頂けます☆
#サーモン#低温調理#コンフィ#お料理#居酒屋 pic.twitter.com/70XNwgF1Gx— お肉と魚と貝のどれもこれも福島/居酒屋/バル/グルメ (@doremokoremo_14) May 19, 2020
おすすめレシピ②ふわふわしみしみカレイの煮つけ
煮魚は形が崩れやすかったり、火が通り過ぎて身が硬かったり、生臭さが残ってしまったり、意外とハードルが高い料理です。
低温調理器を使えばふわふわ食感なのに身がしっかりして味も染み込んだ料亭や割烹のプロの味になりますよ。
材料(2人分)
- カレイ 2切れ
- みりん 大さじ2
- 酒 大さじ2
- しょうゆ 大さじ2
- ショウガ(スライス)2枚
<仕上げ>
- 木の芽 2枚
低温調理器の温度&時間設定
- 温度設定⇒70℃
- 時間設定⇒20分
作り方
①低温調理器をセット
- 低温調理器を70℃・20分に設定しておく
②カレイの下拵え
- カレイにキッチンペーパーで覆い、上から80℃ほどのお湯をたっぷりかける
- 直ぐに冷水に取り、取り出して水気を拭く
③低温調理
- みりんと酒を煮切ってアルコールを飛ばす
- ジッパーバッグにカレイと調味料を入れ、密閉する
- 低温調理器が設定温度に達したら湯せんする
④仕上げ
- 低温調理器の設定時間が経過したらジッパーバッグを取り出す
- お皿にカレイを煮汁と共に盛り付ける
- 木の芽を手のひらで叩き、香りを出してから添えたら完成!
レシピのポイント
煮魚は下拵えをしっかりしないと低温調理器で密封調理すると生臭さが残る原因になります。
今回はカレイを使用しましたが、サバや赤魚を使用する場合でも約80℃の熱湯にくぐらせるか、魚の上から熱湯をかけて冷水にとる「霜降り」という工程を行いましょう。
また冷凍魚を使用すれば「霜降り」の手間を省くことができるので、少しでも簡単手軽に試したい方は冷凍の赤魚フィーレなどでお試し下さい。
低温調理器はフレンチやイタリアンなどお洒落な一品を作るという方が多いですが、和食にも大いに活用できるので、ぜひ煮魚にもチャレンジしてみて下さいね。
“ANOVAで作る低温調理の煮魚(関東風) by cougar96 [クック…” https://t.co/XkQ3bwqxG3 #低温調理 #煮魚 #カジキ・梶木(あら) #醤油・酒・砂糖・水 #ginger・生姜 #AnovaPrecisionCooker(SousVide)
— Yoshihiko Ito (@yoshihikoa) March 30, 2016
低温調理器で魚を調理する際のおすすめ温度
低温調理器で魚を調理する際のおすすめ温度は、ズバリ「45~55℃」です。
低温調理器で肉を調理する際のおすすめ温度が56~65℃とされているので、魚のおすすめ温度は約10℃も低いことになりますね。
そんなに低い温度でも大丈夫?ちゃんと熱が入るの?と不安になる方がいるかもしれませんが、42~60℃の間であれば魚に熱を入れることができます。
低温調理器で魚を調理する場合はこの42~60℃であることに注意しておけばOKですが、おすすめ温度はあくまで45~55℃です。
またレシピの種類や仕上がりの食感によっておすすめ温度はさらに細かく分かれています。
- トロトロに仕上げるおすすめ温度:45~47℃
- ほぐせる位のホロホロに仕上げるおすすめ温度:48~55℃
このおすすめ温度設定は食材の魚の厚みが2.5cmので調理時間20~25分を想定した場合です。
食材の厚みが2.5cmよりも薄い場合は調理時間をもう少し短くしても構いませんが、温度を45℃よりも下げないように注意しましょう。
また温度が高すぎると魚に熱が入り過ぎてパサパサになる失敗の原因になるので、初めて料理する際は「食材の厚み2.5cmで調理時間が20~25分」を目安にレシピを作ってみることをおすすめします。
低温調理器での料理におすすめの魚の種類は?
低温調理器で魚料理を作る場合、基本的にどんな魚を使ってもOKです。
トロトロ食感を楽しみたい場合はオイルに着けるコンフィレシピなどがおすすめで、コンフィにはマグロの赤身やトロ、サーモンなどがおすすめです。
特にサーモンはフレンチ風やイタリアン風など様々な味付けに適した使い勝手のいい魚です。
また煮魚などホロホロ食感を楽しみたい場合にはブリやアジ、赤魚などがおすすめです。
魚料理で煮魚に使われている種類は低温調理器でも煮魚レシピに適した種類ですし、刺身で食べる種類の魚はトロトロ食感が楽しめるコンフィレシピに適しています。
スーパーなどで手軽に手に入る魚で十分に楽しめるので、ぜひ色んなレシピに挑戦してみて下さいね。
低温調理器で失敗しないための注意点
低温調理器での魚料理で多い失敗と言えば「設定温度と調理時間のミス」と「食中毒」です。
おすすめの設定温度と調理時間は上記でも紹介したように、45~55℃、食材の厚さ2.5cmで調理時間20~25分です。
食材の厚さが薄くなるほど調理時間を短くしても構いませんが、最低でも10分以上加熱するようにしましょう。
また食材の厚みが薄すぎるとトロトロ食感やホロホロ食感が物足りない感じに仕上がるので、ある程度は食材に厚みを持たせましょう。
ただし厚すぎると熱が十分に入りきらずに失敗してしまうリスクがあるので、できれば食材の魚の厚みは2.5cmを目安にすることをおすすめします。
さらに食中毒にも要注意です!
低温調理器で最も怖いのが食中毒のリスク。
食中毒を引き起こす菌は20℃を超えると繁殖しやすくなるため、長時間低い温度で調理をすることは菌が繁殖しやすい環境を作り出し、調理後に食べた際に食中毒を引き起こすリスクが高まります。
少しでも食中毒リスクを避けるためには「新鮮な食材を使用すること」「食材の温度管理を徹底すること」などが必要になります。
新鮮な食材を使用するためにはその日に調理する魚をその日にスーパーなどで購入することです。
マグロやサーモンなどを使ってコンフィレシピを作る場合は生食用の刺身がおすすめです。
生食用の刺身は鮮度が命であるため、低温調理のレシピには最適な食材!
刺身の柵を購入した場合は厚さ2.5cmを意識してカットすると良いでしょう。
あらかじめカットされた刺身は厚さが2.5cm以下である場合が多いので、その場合には熱が入り過ぎないように調理時間を少し短くすると良いでしょう。
ただし調理時間が長すぎると菌が繁殖しやすい時間が長くなることになるため、調理時間は最長30分を目安にして下さい。
重要なのは食材となる魚をスーパーなどで購入してきたら直ぐに冷蔵庫に保管すること。
冷蔵庫の中では温度が低いチルド室に置くことをおすすめします。
また冷凍魚を使用する場合はあらかじめ解凍した状態で使用する方法がベストです。
ただし冷凍魚を解凍する際にドリップが出てしまうと魚内部の旨味が出てしまうので、ドリップが出ないように6~7時間程ゆっくり時間をかけて解凍する必要があります。
おすすめの解凍方法は、調理する前日に冷凍庫から魚をチルド室に移しておくこと。
この方法なら魚の温度変化が少なくドリップが出にくいですが、今すぐ料理したい場合には向かない解凍方法です。
冷凍魚を今すぐ解凍して低温調理器で料理したいという場合は、冷凍魚をジッパーバッグに入れてしっかり空気を抜いて真空状態にし、室温(20℃)20分か流水5分で解凍します。
ただし室温が20℃以上になる季節の室温解凍はドリップが出やすいうえに食材が傷みやすく食中毒のリスクが上がってしまうためおすすめできません。
「新鮮な食材を使うこと」「調理するまで冷蔵庫のチルド室で保管すること」「冷凍魚は事前に解凍しておくこと」「調理時間は最低10分以上、最長30分」、これらのポイントに注意しておけば低温調理器で調理することでの食中毒のリスクを回避できるでしょう。
なお、低温調理器使用時の食中毒リスクについてはこちらで詳しくご紹介していますので、参考にしてみてください。
⇒低温調理器の危険性・安全性|注意点やリスクを分かりやすく解説します
保存時の注意点
低温調理器で魚料理を調理する際の注意点をしっかり守って食中毒のリスクを回避したとしても、調理後の保存方法によっては食中毒のリスクがアップしてしまう場合があります。
そのため保存方法にも注意が必要です!
基本的に魚など海鮮類を低温調理器で調理した後は直ぐに食べきるか、その日のうちに食べきりましょう。
調理直後に食べない場合は食材が入ったジッパーバッグを氷水に浸して急速冷却し、冷蔵庫やチルド室に入れて保管して下さい。
急速冷却することで保存期間が延びますが、その日のうちに食べることができない場合でも2~3日以内に食べきることをおすすめします。
なお、こちらでは低温調理器で使用できる保存にも便利な袋をご紹介していますので、興味がある方はご覧ください。
⇒ボニークの低温調理でおすすめのナイロンポリ袋・使い方を徹底解説!
いかがでしたか?
低温調理器は調理の手間自体は簡単手軽ですが、下準備の手間や食中毒リスクなどから“ハードルが高い”と思われがちです。
しかし実際にはスーパーで売っている食材を使えば下準備も楽ですし、調理時のおすすめ温度や時間を守れば食中毒リスクも避けることができます。
何よりフライパンやグリルの調理ではできない本格フレンチやイタリアンなどのお店で食べられるトロトロ&ホロホロの海鮮料理を華やかな見た目とともに味わうことができます!
今回ご紹介した魚レシピや注意点を参考に、ぜひ低温調理器でワンステップアップした魚レシピに挑戦してみて下さいね。