低温調理器で鶏モモ肉を使った美味しい料理!おすすめ温度・レシピ
レストランのような本格的な料理が簡単に作れるとして注目を集めている低温調理器ですが、意外と作るメニューが偏ってバリエーションが増えないと悩んでいる人も多いようです。
せっかく人気の低温調理器『ANOVA(アノーバ)』や『BONIQ(ボニーク)』などを購入しても、結局いつも同じメニューばかりで何となく持て余している…というリアルな声も聞こえてきます。
そこで、この記事では低温調理器でできる鶏モモ肉を使ったおすすめレシピを紹介したいと思います。低温調理器による“ほったらかし料理”の手軽さと、出来上がりのおいしさにハマってしまった私が何度もリピートしている鶏モモ肉メニューばかりなので、ぜひみなさんにチャレンジして欲しいと思います。
鶏モモ肉は比較的リーズナブルに手に入り、その弾力やジューシーさでどんな料理にも合う万能食材です。低温調理器を使用することで鶏モモ肉本来の旨味や食感を引き出し、いつものご飯をワンランクアップさせてくださいね。
もくじ
低温調理器で作る鶏モモ肉レシピ5選
レシピ①みんな大好き!鶏の照り焼き
材料(2人分)
- 鶏モモ肉…1枚(約300g、厚み2~3cm程度)
- しょうゆ…大さじ2
- 酒…大さじ2
- みりん…小さじ2
- さとう…小さじ2
作り方
・低温調理器の温度と時間目安
63℃/1時間
・手順
- 鶏肉を焼く
鶏モモ肉の脂や余分な皮を取り除いて下処理しておきます。フライパンを中火にかけて薄く油を引き、皮目がきつね色になるまでしっかり焼き目をつけておきます。(中に火は通らなくていいのでやや強めの火で表面をサッと焼きます。) - 調味料を煮詰める
フライパンから肉を取り出し、残った油を拭き取ってしょうゆ、酒、みりん、さとうをすべて入れます。ややとろみが出るまで煮詰めます。 - 食材を袋に詰める
鶏モモ肉と煮詰めた調味料を袋に入れて、空気を抜いて密封します。 - 低温調理器をセット
低温調理器を63℃/1時間にセットし、食材を入れた袋を湯せんします。 - 仕上げ
低温調理器での調理が完了したら、袋から鶏モモ肉を取り出して適度な大きさにカットします。皿に盛りつけた鶏モモ肉に袋に残ったタレをかけて出来上がりです。
調理のポイントや注意点
低温調理をする前に鶏モモ肉を焼いて脂を落とし、皮目にしっかりと焼き色をつけると香ばしく仕上がります。低温調理器で湯せん調理してから皮目を焼く方法では臭みが出たり、皮をうまく焼くことが出来ないので事前調理がおすすめです。
レシピ②サクッ!ジュワッ!油淋鶏
材料(2人分)
- 鶏もも…1枚(約300g)
- 塩…小さじ1/2(鳥肉の重量の0.8~1%)
- 酒(煮切り)…大さじ1
- こしょう…少々
- 卵…1個
- 片栗粉…1/2カップ
- 揚げ油
<タレ>
- しょうゆ…小さじ3
- 酢…大さじ2
- 砂糖…小さじ3
- 中華だし…大さじ1
- ごま油…大さじ1/2
- 白ねぎ…7センチ分
- しょうが…1片
- にんにく…1/2片
- レタス…適量
作り方
・低温調理器の温度と時間目安
60℃/1時間30分
・手順
- 鶏モモ肉の下ごしらえ
鶏モモ肉の余分な脂と筋を取り除きます。 - 食材を袋に入れる
鶏モモ肉と塩・こしょう・酒を袋に入れてもみ込みます。その後袋の空気を抜いて密封し、20分程放置して味をなじませます。 - 低温調理器をセット
低温調理器を60℃/1時間30分にセットし、設定温度に達したら食材を入れた袋を湯せんします。 - タレ作り
しょうがとにんにく、白ねぎをみじん切りにしておきます。しょうゆ、酢、砂糖、中華だし、ごま油を混ぜ合わせ、刻んだ薬味を加えます。 - 衣作り、油の準備
低温調理器の終了時間が近づいたら、卵を溶いておき片栗粉をバットに、油を鍋に用意しておきます。 - 鶏モモ肉を揚げる
低温調理器での調理が完了したら袋から鶏モモ肉を取り出します。溶いた卵にくぐらせてから片栗粉をまぶし、200℃に熱した油で揚げます。皮面を下にして揚げ、きつね色になったら裏返して両面揚がったら油から引き上げます。(鶏モモ肉の中には火が通っているので高温で短時間揚げればOKです。) - 仕上げ
鶏モモ肉を食べやすい大きさにカットし、ちぎったレタスの上に盛り付けて作ったタレをかけたら出来上がりです。
調理のポイントや注意点
下味をつけてからすぐに低温調理を開始しても問題ありませんが、20分程度放置してなじませることで、味がより均一になり塩味のバラつきもなくなります。
レシピ③ごちそうメニュー♪鶏モモ肉のコンフィ
材料(2人分)
- 骨付き鶏モモ肉…2本(約350g)
- 塩…5g(鳥肉の重量の1.2~1.5%)
- にんにく…1片
- タイム…適量
- ローズマリー…適量
- オリーブオイル…大さじ1
作り方
・低温調理器の温度と時間目安
80℃/3時間
・手順
- 鶏肉の下ごしらえ
鶏モモ肉に余分な皮や脂がある場合は取り除き、袋に塩、タイム、ローズマリー、スライスしたにんにくと一緒に入れて袋の上からもみ込みます。味を染み込ませるために冷蔵庫で1日寝かせます。 - 寝かせた鶏モモ肉を袋から取り出し、キッチンペーパーで水気や脂を軽く拭き取ります。フリーザーバッグなどの袋に鶏モモ肉とオリーブオイルと共に入れて、空気を抜いて密封します。
- 低温調理器をセット
低温調理器を80℃/3時間にセットし、設定温度に達したら鶏肉を入れた袋を湯せんします。 - 鶏肉の皮目を焼く
低温調理器での調理が完了したら袋から鶏モモ肉を取り出して水気を拭いて、強火で熱したフライパンで皮だけをパリパリになるよう焼き上げます。 - 仕上げ
鶏モモ肉の皮目に焼き色がついたら皿に盛り、粒マスタードなどを添えて完成です。
調理のポイントや注意点
コンフィとはフランス料理の調理法のひとつで、揚げるよりも低温の油で加熱して煮るものです。鴨肉のコンフィなどが有名ですが、このレシピでは手軽に手に入る鶏モモ肉を使用します。
低温調理する際に袋の中に少量のオリーブオイルを入れているので袋の中のわずかな空気も遮断し、均一に加熱することが可能となっています。また、低温調理後に皮を焼く際もオリーブオイルがついているのでフライパンに油を引かなくてもいいでしょう。
レシピ④ラーメンにもパンにも◎鶏チャーシュー
材料
- 鶏モモ肉…2枚
- 白ごま…適量
- 青ねぎ…適量
- しょうゆ…大さじ2
- 酒…大さじ3
- 砂糖…大さじ1~2
- めんつゆ…大さじ1
作り方
・低温調理器の温度と時間目安
60℃/1時間30分
・手順
- 鶏肉の下ごしらえ
鶏モモ肉の余分な脂や筋を取り除いてからタコ糸で縛って形成します。形が整ったら縛ったままフライパンで表面全体に焼き色を付けます。鶏モモ肉の中まで火が通らないように、中火~強火で表面だけを焼き上げます。 - タレ作り
鶏モモ肉を焼いたフライパンにしょうゆ、酒、砂糖、めんつゆを入れてひと煮立ちさせます。 - 食材を袋に詰める
粗熱を取ったタレと鶏モモ肉を袋に入れ、空気を抜いて密封します。 - 低温調理器をセット
低温調理器を60℃/1時間30分にセットし、設定温度に達したら湯せん調理を開始します。 - 仕上げ
低温調理器での調理が完了したら鶏モモ肉を袋から取り出して薄くスライスします。皿に盛って煮詰めたタレをかけ、刻んだ青ねぎとごまを散らせば出来上がりです。
レシピ⑤味しみしみ!鶏モモ肉と大根の甘辛煮
材料(2人分)
- 鶏モモ肉…1枚(約250g)
- 大根…1/3本(350g)
- サラダ油…小さじ1
- 酢…50cc
- しょうゆ…25cc
- みりん…25cc
- 酒…25cc
- 砂糖(三温糖)…大さじ2
<大根の下茹で用>
- 米の研ぎ汁または、水とお米1つかみ
- 塩…小さじ1
作り方
・低温調理器の温度と時間目安
85℃/1時間30分
・手順
- 大根の準備
大根の皮を剥いて1.5cm幅の輪切りにします。煮崩れを防ぐために両面を面取りし、片面に十文字の切り目を入れておきます。大根をフライパンに並べて大根が浸るくらいまで米の研ぎ汁と塩を入れて弱火で煮ます。大根が透き通るまで火が通ったらザルに上げて流水で洗い流します。 - 鶏モモ肉の下ごしらえ
鶏モモ肉の余分な油や筋を除去して、サラダ油を引いて強火で熱したフライパンで表面に焼き色をつけます。 - タレ作り
フライパンから鶏モモ肉を取り出してしょうゆ、みりん、酒、砂糖、酢を入れてひと煮立ちさせます。 - 食材を袋に入れる
焼き色をつけた鶏モモ肉と下茹でした大根を重ならないように袋に入れます。作ったタレを流し込んで袋の空気を抜いて密封します。 - 低温調理器をセット
低温調理器を85℃/1時間30分にセットし、設定温度になったら袋を入れて湯せんします。 - 仕上げ
低温調理器での調理が終了したら袋から鶏モモ肉と大根を取り出して器に移し、袋の中のタレを回しかけて完成です。
調理のポイントや注意点
大根は下茹でなしで袋に入れると十分火が通らなかったり、味が中まで染み込まないことがあるので必ず下茹でしてから低温調理するようにしましょう。
基本を押さえよう!袋の選び方と密封方法
低温調理器で使用する袋の選び方
低温調理器を使用して調理をする際、食材をポリ袋などに入れて真空状態にして湯せんを行います。低温調理器の種類によっては、専用バッグが付属されていたり、メーカーから真空パック器が販売されていることもありますが、市販のフリーザーバッグなどで代用することも可能です。
低温調理器での湯せん調理で使用する袋には、耐熱耐冷性やガスバリア性、耐ピンホール性などが求められています。ただし、低温調理器では90℃以上の加熱を行うことはほとんどないので、それほど高温に耐えられるものでなくても問題ないでしょう。また、調理後そのまま長期保存するなどということでなければガスバリア性についてもそれほど気にしなくていいかもしれません。
ただし、調理中に穴が開いたり破れたりすることのないように素材に厚みがあり、ある程度丈夫な袋である必要はあります。食材の保存に使用されるジップロックのように、口をしっかりと閉じることができて丈夫なビニール素材でできているフリーザーバッグなどが最適だと思います。
袋を上手に真空状態にする方法
低温調理器を使用した湯せん調理では、食材を入れた袋を真空状態しておくことが必要です。袋の中に余分な空気が入っていると、加熱ムラができたり味の染み込みが悪くなったりと調理の失敗につながることもあるので、ポイントを押さえてしっかりと真空状態を作らなければなりません。
袋の中の空気を抜く方法はいくつかあり、真空パック器などを使用する方法もありますが、誰でも手軽にできるものとして水圧を利用した方法がおすすめです。水を張ったボウルなどに食材を入れた袋を少しずつ沈めていき、水圧で空気を押し出して真空状態にする方法です。
袋の中の空気を上手に抜く方法については、国内の低温調理機器メーカーである『BONIQ(ボニーク)』のレシピサイトでも、動画で紹介されているのでぜひ参考にしてください。
低温調理器で作る鶏モモ肉レシピまとめ
『ANOVA(アノーバ)』や『BONIQ(ボニーク)』などの低温調理器では、鶏モモ肉などの食材にじっくり火を通すことによって柔らかく風味豊かに仕上げることができるとされています。
鶏モモ肉の旨味や水分をギュッと閉じ込めることができ、しっかり火を通しても焦げついたりパサついたりといった失敗が少ないので料理初心者にも低温調理器は大変おすすめです。
また、低温調理器では加熱時に油を使用しないのでカロリーを抑えることができますし、浸透圧によって味の染み込みもよくなるというメリットがあります。
ここでは鶏モモ肉の定番メニューはもちろん、お店でしか味わえないような本格的なメニューも紹介してきました。定番メニューはよりおいしく仕上がり、チャレンジメニューも簡単に作れるレシピを揃えたのでぜひたくさんの人に作ってみて欲しいと思います。
また、人気レシピサイトや低温調理器メーカーの公式サイトでは数多くのチキンレシピが紹介されていますし、低温調理器を愛用している人のブログやSNSでもアレンジレシピや調理のコツなどが紹介されていることも。そうしたものも参考にし、低温調理器を使いこなしてぜひ今以上に料理を楽しんでくださいね♪
なお、こちらでは低温調理器BONIQ(ボニーク)についてご紹介していますので、興味がある方はご覧ください。
⇒低温調理器BONIQ(ボニーク)を徹底解説!時間と温度・使い方など