低温調理器で美味しい鶏ハムを作る!おすすめ温度・レシピを公開
『ANOVA(アノーバ)』や『BONIQ(ボニーク)』などの低温調理器を使った定番メニューとして鶏ハムが人気です。低温調理器で作る鶏ハムはしっとりなめらかで、レストランで味わうような“プロの味”に近づくとして多くの人がチャレンジしているメニューのひとつ。
低温調理器ではじっくり時間をかけて低温で調理を行うため、“ほったらかし調理”が可能で失敗が少ないという特徴を持つだけでなく、通常の調理方法では出せない柔らかさやなめらかさを実現します。リーズナブルで手頃な鶏肉を使っても、味わい深い鶏ハムを作ることができるでしょう。
ここでは実際に複数台の低温調理器を使用し、さまざまなメニューにチャレンジしてきた私が何度もリピートしている鶏ハムレシピを紹介!晩ご飯のボリュームおかずとしてはもちろん、お酒のおつまみやプラスの一品になる鶏ハムレシピを厳選したのでぜひチェックしてみてください。
もくじ
低温調理器で作る鶏ハムレシピ5選
レシピ①しっとり本格派!自家製鶏ハム
材料
- 鶏むね肉(皮なし)…2枚(500g)
- 塩…25g(鳥肉重量の5%)
- こしょう…適量
- はちみつ…大さじ1+1/2
- ローリエ…2枚
- ガーリックパウダー…少々
- エクストラバージンオリーブオイル…適量
作り方
・低温調理器の温度と時間目安
61℃/3時間30分
・手順
- 鶏肉の下ごしらえ①
鶏むね肉の余分な脂を切り落として取り除き、それぞれ約1cm程度の厚さになるように観音開きにします。 - 鶏肉の下ごしらえ②
麺棒にラップを巻いて肉の繊維を断ち切るように叩いて伸ばします。鶏むね肉の厚みが均一になるように、ちぎれない程度に薄く伸ばしていきます。 - 鶏肉の下ごしらえ③
叩いた鶏むね肉の水分をキッチンペーパーで押さえて、塩、こしょう、はちみつ、ローリエ、ガーリックパウダーと一緒に袋に入れます。袋の上からもみ込んでなじませ、空気を抜いて冷蔵庫で1日寝かせます。 - 鶏肉の下ごしらえ④
冷蔵庫で寝かせた鶏むね肉を袋から取り出して、1時間水に浸けて塩抜きします。肉が重なっている部分もしっかり塩抜きするため、時々かき混ぜて水を入れ替えます。 - 鶏肉を袋に詰める
塩抜きした鶏むね肉の水分をキッチンペーパーで押さえます。ラップを大きく広げて鶏むね肉を端からくるくると巻いて直径5cm程度の円柱状に整えます。そのままラップをきつく巻き、綴じ目を下にして両サイドからしっかり結びます。フリーザーバッグなどの袋に入れて空気を抜き真空状態にします。 - 低温調理器をセット
低温調理器を61℃/3時間30分にセット。湯が設定温度に達したら食材を入れた袋を湯せんします。 - 仕上げ
低温調理器での調理が完了したら袋から鶏むね肉を取り出し、氷水に浸けて冷やします。熱が取れたら薄くスライスします。お好みの野菜などと一緒に皿に盛り付けてエクストラバージンオリーブオイルをかけたら出来上がりです。
調理のポイントや注意点
このレシピでは塩の割合を多めにし、しっかり塩抜きを行います。こうすることでしっとりと濃厚でより本格的な鶏ハムに仕上がります。ただし、塩抜きの時間が短かいなど不十分だと塩味が強すぎてしまうので注意しましょう。
また、ラップで巻くときは両側からしっかりと引っ張りきつめに巻き込みながら巻くようにしましょう。
レシピ②鶏ハムのトマトソース添え
材料
- 鶏むね肉…300g
- オリーブオイル…大さじ4
- 塩またはハーブソルト…小さじ1
<ソース>
- トマト缶…1/2缶(200g)
- たまねぎ…1/4個
- オリーブオイル…大さじ1
- にんにく…一片
- 砂糖…ひとつまみ
- 塩…小さじ1/4
- ローリエ…1枚
- 顆粒コンソメ…小さじ1/4
作り方
・低温調理器の温度と時間目安
60℃/2時間または58℃/4時間
・手順
- 鶏肉の下ごしらえ
鶏むね肉の皮をはがし、両面に塩(ハーブソルト)を振って袋に入れます。塩分が浸透するようにこのまま一晩冷蔵庫で寝かせておきます。 - 鶏肉を袋に詰める
冷蔵庫で寝かせた鶏むね肉にオリーブオイルを加え、表面全体にまとわせるようになじませます。その後袋の空気を抜いて真空状態に。 - 低温調理器をセット
低温調理器60℃/2時間(時間があれば58℃/4時間)にセットし、設定温度に達したら袋を湯せんします。 - ソース作り
たまねぎ、にんにくをみじん切りし、オリーブオイルを熱したフライパンで炒めます。たまねぎに火が通ったらトマト缶、砂糖、塩、顆粒コンソメ、ローリエを加えてひと煮立ちさせます。 - 仕上げ
低温調理器の調理が終了したら袋から鶏むね肉を取り出して食べやすい大きさにカット。トマトソースをかけたら出来上がりです。
レシピ③旨塩レモンでさっぱり♪鶏モモハム
材料
- 鶏モモ肉…2枚
- 塩…少々
- こしょう…少々胡椒
- 長ねぎ…1/2本
<タレ>
- レモン汁…大さじ1
- 中華だし…小さじ2
- すりおろしにんにく…小さじ1
- ごま油…大さじ1
- 塩…少々
- こしょう…少々
作り方
・低温調理器の温度と時間目安
63℃/2時間
・手順
- 鶏肉の下ごしらえ
鶏もも肉を包丁の背で叩いて厚みを整えて、塩・こしょうを振ってなじませるようにもみ込みます。 - 食材を袋に入れる
下ごしらえした鶏もも肉を軽くひと巻きしてラップできつく包みます。そのまま袋に入れて空気を抜き、密封します。 - 低温調理器をセット
低温調理器を63℃/2時間に設定し、設定温度に達したら鶏もも肉を入れた袋を湯せんします。 - タレ作り
タレの材料をすべて混ぜ合わせ、ねぎを小口切りにしておきます。 - 仕上げ
低温調理器での調理が終了したら袋から鶏もも肉を取り出してスライスします。作ったレモン塩ダレをかけて出来上がりです。レタスなどと合わせてサラダチキンとして食べても◎。
レシピ④簡単アレンジ!大葉&チーズ入り鶏ハム
材料
- 鶏むね肉…2枚
- スティックチーズ…4本枚
- 青じそ…6枚
- 酒…大さじ2
- 塩またはハーブソルト…適量
- ブラックペッパー…適量
作り方
・低温調理器の温度と時間目安
63℃/2時間30分
・手順
- 鶏肉の下ごしらえ①
鶏むね肉の皮をはがして中央に包丁を入れて厚さを揃えて観音開きにします。両面まんべんなくブラックペッパーを振っておきます。 - 鶏肉の下ごしらえ②
ビニール袋に鶏むね肉と塩(ハーブソルト)、酒を入れてしっかりもみ込みます。塩の代わりに塩麹を使うとさらにコクが増します。そのまま冷蔵庫で1~2日寝かせます。 - 鶏肉の下ごしらえ③
冷蔵庫で寝かせた鶏肉を袋から出して水を張ったボウルに入れて30分程塩抜きします。広げたラップに鶏むね肉を置いて青じそを敷き、その上にチーズを乗せます。チーズを中心にして鶏むね肉を丸め、きつめに巻きます。さらにラップで巻いて両サイドを輪ゴムで止めて袋に入れます。 - 低温調理器をセット
低温調理器を2時間30分にセットし、設定温度に達したら鶏むね肉を入れて密封した袋を湯せんします。 - 仕上げ
低温調理が完了したら湯から引き上げて冷めるまでそのまま放置。時間があれば冷蔵庫で一晩寝かせてから1.5cm幅にカットして完成です。
調理のポイントや注意点
加熱したときにチーズや大葉が鶏肉と分かれてしまわないように、しっかりときつく巻くことが大切です。巻き方やラップでの押さえが緩かった場合、最後にカットした際に形が崩れてしまうことがあるので巻き方には注意しましょう。
レシピ⑤ボリューム満点!彩り野菜の鶏ハム
材料
- 鶏むね肉…2枚(300g×2)
- 塩麹…大さじ3×2または塩…小さじ1×2
- ブラックペッパー…適量
- にんじん…1/2本
(スティック状にカット・ボイル) - ごぼう…30g
- いんげん…20g
作り方
・低温調理器の温度と時間目安
63℃/2時間
・手順
- 鶏肉の下ごしらえ①
鶏むね肉の皮を取り除き、厚い部分に包丁を入れて観音開きにします。鶏むね肉の裏表全体にブラックペッパーを振っておきます。ビニール袋に鶏むね肉と塩麹を入れてよくもみ込み、冷蔵庫で1~2日寝かせます。 - 鶏肉の下ごしらえ②
冷蔵庫で寝かせた鶏むね肉をビニール袋から出して、水を張ったボウルに入れて30分程放置して塩抜きします。 - 野菜の下ごしらえ
塩抜きしている間に野菜の準備をします。にんじんは鶏むね肉の幅に合わせてスティック状にカット。ごぼうも同じ長さに揃え、細めに切っておきます。いんげんと合わせ、それぞれさっとボイルしておきます。 - 鶏肉の下ごしらえ③
ラップを広げて鶏むね肉を置き、野菜を乗せます。野菜を中心にして丸め、しっかりきつめに巻きます。 - 鶏肉を袋に詰める
巻いた鶏むね肉をさらにラップできつく包み、両サイドを輪ゴムで止めて形が崩れないようにします。そのまま袋に入れて空気を抜き、密封します。 - 低温調理器をセット
低温調理器を63℃/2時間にセットし、設定温度に達したら袋の湯せんを開始します。 - 仕上げ
低温調理器での調理が終了したら袋から鶏むね肉を取り出して好みの幅にカットして出来上がりです。
低温調理は基本が大事!袋の選び方と密封方法
低温調理器に使用する袋の選び方
低温調理器での調理では、食材を袋などに入れて真空状態にする必要があります。低温調理器の種類によっては専用袋が付属していたり、真空パック器がメーカーから販売されていることもありますが、一般的には市販のポリ袋やフリーザーバッグなどを使用する人が多いと思います。
使用する袋の条件として、耐熱・耐冷性があること、酸素を通しにくいガスバリア性や穴が開きにくい耐ピンホール性が高いことが挙げられますが、低温調理器での調理では90℃以上に加熱することはほとんどないのでそれほど高い耐熱性がなくても問題ないでしょう。
また、調理した袋のまま長期保存するようなことがなければ、ガスバリア性についてもそれほど高機能である必要はないと言われています。
ただし、調理の過程で袋が破れたり穴が開いてしまうことのないようにジップロックのようなフリーザーバッグなどやや厚みのあるポリ袋を選ぶようにするといいでしょう。
袋の中を上手に真空状態にする方法
低温調理器で湯せん調理を行う際、食材を入れた袋の中の空気を抜いて真空状態にすることが大切です。袋の中に余分な空気が入っていると、食材への加熱が十分に行われなかったり、味の染み込みが悪くなったりして調理失敗の原因になるのでポイントを押さえてしっかり空気を抜くことが大切です。
真空パック器などを使用することで袋の中の空気を抜くこともできますが、専用機器なしでも袋を真空状態にすることは可能です。最も効果的な方法は、水を張ったボウルに食材を入れた袋を少しずつ沈めて空気を抜くものです。
水圧を利用して袋の空気を抜く方法は、低温調理器メーカー『BONIQ(ボニーク)』の公式サイトで、動画が紹介されているのでチェックしておくといいでしょう。
低温調理器で作る鶏ハムレシピまとめ
ここでは『BONIQ(ボニーク)』や『ANOVA(アノーバ)』などの低温調理器を使用するメニューの定番と言われる鶏ハムのレシピを紹介してきました。
鶏むね肉や鶏もも肉を使用した鶏ハムは、加熱の加減によって鶏肉が硬くなりすぎてしまったり火が十分通らなかったりしてしまうことがあります。しかし、低温調理器を使用してじっくり低温で加熱することで、鶏肉の旨味を逃さずしっとりなめらかな鶏ハムに仕上げることができるのです。
定番のシンプルレシピから具材を入れたアレンジレシピまで、さまざまな鶏ハムレシピは低温調理器メーカーの公式サイトやレシピサイトで多数紹介されています。
低温調理器愛用者のブログやSNSでは調理のポイントやコツなどについて詳しく解説されていることもあるので、鶏ハム作りが上手くいかないときや色々な鶏ハムにチャレンジしたいというときは参考にしてみるといいでしょう。
低温調理器だからこそできる、しっとり柔らかな鶏ハムの味わいをぜひ楽しんでくださいね。
なお、こちらでは低温調理器BONIQ(ボニーク)についてご紹介していますので、興味がある方はご覧ください。
⇒低温調理器BONIQ(ボニーク)を徹底解説!時間と温度・使い方など