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低温調理器とスロークッカーの違いは?特徴・原理・メリットを徹底比較

 
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自宅でのいつもの料理をワンランクアップさせたいと思った時、大活躍するのが最新のキッチン家電です。
ここ数年、料理好きの方のブログやSNSで口コミ評判が高いのがBONIQ(ボニーク)やANOVA(アノーバ)といった低温調理器です。

低温調理器は食材にじっくり低温で熱を通すことで食材の食感や味を最大限に引き出すことができることからフレンチやイタリアンのプロのシェフも愛用する最新家電です。
BONIQ(ボニーク)やANOVA(アノーバ)などの低温調理器はご家庭でも簡単手軽に使用できる低温調理器として人気ですが、同じくじっくり熱を通すキッチン家電にスロークッカーがあります。

どちらもじっくり低温で熱を通すキッチンツールですが、その特徴や原理などは全く異なります。
人気のキッチン家電を使って料理をワンランクアップさせたいけど、低温調理器とスロークッカーは何が違うのか分からない・・・とお悩みの方も少なくありません。

結論から言うと、低温調理器とスロークッカーの違いは【温度の調整ができるorできない】です。
他にもいろいろな違いはありますが、一言でいうならこの点に集約されるでしょう。

低温調理器は自由に温度調節ができ狙った温度をキープできるのに対して、スロークッカーは基本的に温度調節ができません。

今回は低温調理器とスロークッカーのどちらを購入しようか迷っているという方に向けて、

  • 特徴・仕組みなど基本スペックの違いを比較
  • 温度&時間設定の違いを比較
  • 人気商品の本体&オプション価格を比較
  • 電気代を比較
  • 調理できる食材を比較
  • 安全性を比較
  • メリット&デメリットを比較

といった内容をご紹介します。

この記事を読めば低温調理器とスロークッカーの違いをあらゆる角度から比較でき、自分にピッタリのキッチンツールがどちらか分かりますよ。
実際に料理の腕をワンランクアップさせたくて低温調理器を購入し愛用している私が保証します!

低温調理器とスロークッカー、どちらを購入しようか迷っている方はぜひ参考にしてみてください。

低温調理器とスロークッカーの違いを徹底比較!

特徴・仕組みなど基本スペックの違いを比較

BONIQ(ボニーク)やANOVA(アノーバ)などの低温調理器とスロークッカーはどちらも低温で長時間かけて食材に熱を通すキッチンツールですが、その特徴や原理をしっかり理解している方は少ないのではないでしょうか。

この2つはよく似ているようで実は大きく違います。
まずは基本となる特徴や原理を比較してみましょう。

低温調理器の特徴・原理

低温調理器とスロークッカーの違い

低温調理器とは設定した温度をキープしたまま食材に熱を通すことができる電気加熱式の調理器具です。

代表的なBONIQ(ボニーク)やANOVA(アノーバ)はスティックタイプとなっており、鍋に挟んで水を入れ、温度を設定すると設定温度まで水が温められ、調理時間をセットして食材が入ったジッパーバッグを湯せんにかけるようにお湯の中に入れて熱を通すキッチンツールです。

食材を湯せんに入れてから取り出すまでお湯の温度が一定にキープできるのが低温調理器の最大の特徴であり、食材にしっかり熱を通すと同時にフライパンなどの加熱調理ではできないホロホロ食感やトロトロ食感を楽しむことができるプロ仕様の家電となっています。

スロークッカーの特徴・原理

低温調理器とスロークッカーの違い

スロークッカーとは直訳すると「じっくり調理する」ですが、その名の通りじっくりと食材に熱を通すことができる電気加熱式の鍋型調理器具のことです。

スロークッカーは鍋に入れた食材を沸騰する直前まで温め、その温度をキープすることで食材にじっくり熱を通すことができるキッチンツールです。

沸騰ギリギリの温度をキープするため食材にしっかり熱が通り、でも食材を煮崩れさせることなく料理を仕上げることができるため、食材に味を染み込ませやすいのが最大の特徴です。

使い方は鍋に材料を入れてスイッチを押すだけの簡単操作のみ!
主に煮込み料理に適しています。

温度&時間設定の違いを比較

低温調理器とスロークッカーの違い

低温調理器とスロークッカーはどちらも電気加熱式でじっくり熱を通しますが、低温調理器とスロークッカーでは温度&時間の設定仕様が異なります。

低温調理器の温度&時間設定

低温調理器は細かく温度と時間を設定することができます。

機種によって差はありますが、細かく設定できる機種だと0.1℃単位で温度が設定でき、1分から99時間59分まで時間のタイマー設定が可能です。

スロークッカーの温度&時間設定

スロークッカーは時間と温度を細かく設定できる低温調理器とは異なり、基本的に温度と時間は設定できません。

鍋側が沸騰する直前の温度を自動的にキープし続けてくれるため煮込み料理などほったらかし調理には最適です。

最近では温度調節ができる機種やメニューに合わせた温度や時間を設定してくれる機種なども発売されていますが、基本的には温度と時間の設定は本体におまかせと考えて良いでしょう。

人気商品の本体&オプション価格を比較

低温調理器とスロークッカーは国内外から様々な機種が発売されていますが、ここでは代表的な2機種で気になる本体とオプションの価格を比較してみましょう。

低温調理器の本体&オプション価格

代表機種①BONIQ(ボニーク)

低温調理器とスロークッカーの違い

<本体価格>
19,800円
<オプション各種価格>
専用スタンド(陶器製):2,760円
専用鍋(直径22cm):6,480円
パルクアップコンテナ12L:3,980円
コンテナ用保温ジャケット12L:2,980円
コンテナ用保温ルーフ:1,980円
※すべて公式オンラインショップ価格(税抜)

代表機種②ANOVA(アノーバ)

低温調理器とスロークッカーの違い

<本体価格>
32,900円~
<オプション各種価格>
専用スタンド:5,485円
専用ケース:5,721円
※すべて楽天市場価格(税込)

低温調理器はお値段がそこそこするものが多いですが、人気TOP2のBONIQ(ボニーク)とANOVA(アノーバ)では1万円以上の価格差があります。
ただしBONIQ(ボニーク)は日本メーカーならではの細やかなオプション商品が揃っており、買い揃えるとなるとANOVA(アノーバ)の本体価格と同じほどのコストがかかります。

スロークッカーの本体&オプション価格

代表機種①ツインバード工業 スロークッカー EP-D819

低温調理器とスロークッカーの違い

<本体価格>
3,237円(税込)~(楽天市場)

代表機種②アイリスオーヤマ スロークッカー PSC-20K-W

低温調理器とスロークッカーの違い

<本体価格>
2,780円(税込)~(楽天市場)

スロークッカーは低温調理器と比べると本体価格が1/10ほど安いのが特徴です。
加熱原理が単純なだけ本体価格も安いのが特徴で、また鍋一つでツールが揃うのでオプション商品も基本的にありません。

電気代を比較

低温調理器とスロークッカーの違い

低温調理器もスロークッカーも電気加熱式なので電気代がかかります。
ここでは両者の電気代を比較してみましょう。

低温調理器の電気代

低温調理器の人気機種BONIQ(ボニーク)の場合、最大消費電力は800Wです。
電気代はお住いの地域によっても異なりますが、1時間あたり約5~8円となります。

仮に毎日2時間の調理を毎日した場合、年間の電気代は約3,650~5,840円となります。
低温調理器は本体価格が高めですが、電気代はそれほど高くない印象ですね。

スロークッカーの電気代

上記でも紹介したスロークッカーで人気機種のツインバード工業 スロークッカー EP-D819の最大消費電力は200Wです。
電気代は約3.5~5.4円ほど。

スロークッカーは低温調理器と比べて調理時間が長く、煮込み料理で8時間調理した場合の電気代は約28~40円になります。
ちなみにスロークッカーには保温機能もあり、1時間の保温で約1.6円の電気代がかかります。
8時間の煮込み料理+保温1時間で電気代はトータル約30~42円になります。

仮に3日に1回のペースで8時間の煮込み料理を作った場合、年間電気代は最大約5,000円ほどになります。
調理時間が長い分だけ電気代もかかりますが、週1回の使用頻度だとさらにお安く使えることになりますね。

調理できる食材を比較

低温調理器とスロークッカーは低温でじっくりと食材に熱を通すという方法は同じですが、熱の通し方が異なるためそれぞれ向き不向きの食材やレシピがあります。

ここでは低温調理器とスロークッカーそれぞれが調理できる食材やおすすめのレシピを比較してみましょう。

低温調理器で調理できる食材

低温調理器とスロークッカーの違い

低温調理器は基本的に何でも調理できます。

肉や魚介類、野菜など加熱して調理するものであれば何でもOKです!
低温調理器の最大の特徴は温度と時間を細かく設定できることになるので、食材をただ加熱調理するのではなく内部までしっかり熱を通すと同時に食材の繊維を壊さないギリギリのラインを保つことができます。
そのため肉は柔らかく仕上がりプリプリの食感に、魚はホロッとほぐれるトロトロ食感に仕上がります。

おすすめレシピは「コンフィ」
コンフィとは肉や魚をオイル漬けにして加熱する調理法ですが、低温調理器を使えば本格フレンチやイタリアンのメイン料理を再現することができます。

なお、こちらでは低温調理器を使って作るコンフィをご紹介していますので、興味がある方はご覧ください。
低温調理器で美味しいコンフィを作る!おすすめ温度・レシピを公開

またプリンなど加熱加減が難しいお菓子も温度を一定に保てる低温調理器なら簡単に作ることができます。

スロークッカーで調理できる食材

低温調理器とスロークッカーの違い

スロークッカーも低温調理器と同じく基本的に何でも調理できますが、沸騰直前の温度をキープする特徴から煮込み料理に向いています。
おでんやシチューなど長時間かけて食材に味を染み込ませるレシピがおすすめです。

特にジャガイモや大根、人参などの根菜を柔らかく仕上げたいなら低温調理器よりもスロークッカーをおすすめします。

安全性を比較

低温調理器の安全性

低温調理器は火を使わず電気のみを使用して調理するため火の取り扱いに関する危険はありません。
調理自体も食材を下拵えしたらジッパーバッグに入れて密閉し湯せんにかけるだけなので簡単手軽と言えます。

低温調理器とスロークッカーの違い
ただし、低温調理器を使った調理には食中毒のリスクがあります!
低温調理器で調理する場合、食材やレシピによっては設定温度が60℃以下の場合がありますが、食材に付着した菌を殺菌するためには65℃以上での加熱が必要です。
とはいえ65℃以下で加熱する場合でも加熱時間を長くすることで菌の繁殖は抑えることができるほか、調理後すぐに食べるか急速冷却して冷蔵庫のチルド室に保管すれば食中毒リスクを避けることができます。

スロークッカーの安全性

スロークッカーも低温調理器と同じく火を使わずに電気のみで調理するため安心安全に使用することができます。

また食材を沸騰直前まで温めたのちに温度を保ってじっくり熱を通すため食中毒のリスクが低温調理器よりも低いのが特徴です。
調理後は保温もできるので、温かい状態をキープすることもできます。

より細かい温度管理が求められる低温調理器と比べるとスロークッカーのほうがより安心安全に使用できると言えるでしょう。

メリット&デメリットを比較

低温調理器とスロークッカーの違い

低温調理器とスロークッカーを比較するうえで最も重要なポイントがそれぞれのメリットとデメリットです。
ここさえ押さえておけば、どちらのキッチンツールが自分に合うか分かってきますよ!

それではそれぞれのメリット&デメリットを比較してみましょう。

低温調理器のメリット&デメリット

メリット①簡単手軽に本格プロの味!失敗しない!

低温調理器は基本的に失敗することはありません
温度や時間を細かく設定できるため、火加減が難しいプロの肉料理なども簡単に再現することができます。

メリット②安い食材が極上の食材に変身!

低温調理器を使って安いお肉を調理するとまるでAランクの霜降り肉のようなジューシーな食感に仕上がります。
これは熱が通り過ぎないギリギリラインを細かい温度と時間設定により実現します。

メリット③サラダからデザートまで幅広く活用!

低温調理器と言えば肉料理や魚料理にしか使えないというイメージをお持ちの方が少なくありませんが、実際にはサラダやデザートなど幅広い料理に活用することができます。
これ1つあればどんなおもてなし料理もバッチリですよ!

デメリット①意外とサイズが大きい

低温調理器はスロークッカーと比べるとサイズが小さいですが、だからといってかなり小さいサイズをイメージすると実物を目にした時に大きいと感じるでしょう。
実際の大きさは500mlペットボトルの約1.5倍の長さほどあり、クリップ状の部分を含めると横幅もけっこうあります。
使わない時はキャビネットや引き出しの中に収納したいという方はサイズ感もしっかり把握しておきましょう。

デメリット②料理好きではない人には向かない

低温調理器はどんな料理にも使用できますが、料理好きの方でないと飽きてしまう可能性があります。
せっかく購入しても使用頻度が少ないと宝の持ち腐れになってしまいます。

毎日は無理でも週に1回は使いたい!というモチベーションを持ち続けられる人には最適のツールですよ。

スロークッカーのメリット&デメリット

メリット①ガスコンロを使わないから時短になる

料理をする際に困るのが鍋などによるコンロの占拠です。
特に煮込み料理などは長時間コンロを占拠するため、他の料理を作るのにコンロの数が足らず余計に時間と手間がかかってしまう場合があります。

スロークッカーは調理の最初から最後までコンロを使用しないので煮込み料理が仕上がる合間にコンロで他の料理が作れます。
またコンロを一切使用しないのでガス代の節約にもなりますよ。

メリット②煮込み料理を失敗しない

煮込み料理はじっくり熱を通さないと食材が煮崩れて失敗してしまうことがあります。
スロークッカーなら煮崩れしやすいジャガイモや大根もしっかり中まで熱を通してホクホクの状態をキープすることができ、難しい煮込み料理で失敗するリスクを避けることができます。

メリット③調理中はほったらかしでOK

煮込み料理などをコンロで作る場合、時々鍋をかき混ぜないと焦げ付いてしまうことがありますが、スロークッカーの場合は食材を入れてふたを閉めてスイッチを押したら何も手を加える必要がありません。
ただただ仕上がるのを待つのみでOK!
そばで待機する必要もないので、料理が出来上がるまで好きなことをして過ごすなど時間を有効に使うことができます。

デメリット①調理時間が長い

スロークッカーは基本的に数時間は煮込むため、一品が出来上がるまでに時間がかかります。
朝セットして夕飯に食べる分には最適ですが、夕飯の支度段階から使い始めるには不向きです。
つまり今すぐ料理を作りたい場合にはおすすめできません。

デメリット②収納場所のスペースが必要

スロークッカーは鍋タイプなので収納場所としてある程度のスペースが必要となります。
キッチンシンクやキャビネットに出しっぱなしでもOKですが、サイズがサイズだけにどうしても邪魔になります。

<まとめ>低温調理器とスロークッカー、おすすめは低温調理器!

低温調理器とスロークッカーの違い

今回は低温調理器とスロークッカーをあらゆる角度から比較してご紹介しましたが、いかがでしたか?

どちらを購入しようか迷った時はそれぞれのメリットとデメリットを比較してみましょう。
どういった料理を作りたいか、自分の料理に対するモチベーションなどをしっかり把握し、それに最適なキッチンツールはどっちか・・・と考えればどちらが自分にピッタリか見えてきますよ。

どちらも捨てがたい・・・という方には低温調理器がおすすめです!
低温調理器ならスロークッカーが得意な料理もカバーできるので、長く愛用し少しずつ料理のレパートリーを増やしていくのに最適です。

ぜひ今回ご紹介した内容を参考に、ワンランク上の料理に挑戦してみてくださいね。

低温調理器と、スロークッカーやその他の調理器との比較はこちらでもご紹介していますので、参考にしてみてください。
低温調理器の違いとは?他の調理器・調理方法との違いを徹底比較!

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