低温調理器で美味しいローストポークを作る!おすすめ温度・レシピを公開
簡単においしい料理が作れるとして話題になっている低温調理器ですが、せっかく買ったのにあまり使いこなせていないという人も多いのではないでしょうか?中には、低温調理器で作るメニューのバリエーションが増えず、同じメニューばかり作っていて飽きてしまった…という残念な声も。
低温調理器の元祖として人気の高い『ANOVA(アノーバ)』や、国内初の専門ブランド『BONIQ(ボニーク)』など、高機能かつ使いやすい低温調理器をはじめ、さまざまな低温調理器が販売されていますが、どのような低温調理器を使うにしても色々なメニューを楽しみながら作りたいものですよね。
ここでは、低温調理器の良さが最大限に発揮されるローストポークのレシピを紹介します。ローストポークはローストビーフに比べてお値段も手頃で、あっさりとした味わいなので和食などどんな料理にも合うのが特徴。
どれも簡単に試すことができるレシピばかりで、しかも味も絶品!低温調理器だからこそできる、失敗なしの完璧なローストポークをぜひ試してみてくださいね。
もくじ
低温調理器で作るローストポークレシピ5選
人気の『ANOVA(アノーバ)』や『BONIQ(ボニーク)』などの低温調理器は、肉や魚などの食材を長時間かけて低温で加熱することができる調理機器です。
焦げ付きやムラなどの失敗がなく、油を使わないので摂取カロリーを抑えられるというメリットがあります。さらに、低温調理器を使う場合、密封して調理するため食材の栄養や旨味を逃さず、浸透圧によって味の染み込みもよくなるとされています。
まずは基本を押さえて!バッグの選び方と密封方法
低温調理器に使用するバッグの選び方
低温調理器を使用して調理をする際、食材をフリーザーバッグの袋などに入れて真空状態にする必要があります。低温調理器の種類によっては専用のバッグや真空パック器が販売されていることもありますが、市販のポリ袋やフリーザーバッグでも十分代用することが可能です。
真空状態にして低温調理する袋の条件として、次のようなものが良いとされています。
- 耐熱耐冷性がある
- 酸素などを通さないガスバリア性が高い
- 穴が開きにくい耐ピンホール性が高い
ジップロックなど一般的なフリーザーバッグは、上記の条件をクリアしていることが多いため、低温調理器での調理に多く利用されています。
ただし、低温調理器での湯せん調理では、90℃以上で加熱することはほとんどないので、耐熱性についてはそれほど高い機能を持っていなくても問題ありません。また、調理した袋のまま長期保存するのでなければ、ガスバリア性についてもそれほど気にしなくていいでしょう。
調理中に破れてしまったり、穴が開いてしまったりすることを避けるため、フリーザーバッグなどやや厚みのあるポリ袋などを使用するのがおすすめです。
バッグを上手に真空状態にする方法
低温調理器での湯せん調理では、フリーザーバッグなどの袋に食材を入れて真空状態にする必要があります。しっかりと空気が抜けていないと、熱の通りが悪くなったり味の染み込みが悪くなったりと調理の失敗につながることもあるので、ポイントを押さえてできるだけ真空状態にできるようにしましょう。
袋の中の空気を抜くための真空パック器なども販売されていますが、専用機器がなくても真空状態にすることは可能です。最も手軽で効果的な方法としては、食材を入れた袋を水が溜まったボウルなどの中に沈めて余計な空気を抜く方法です。
水圧を使って空気を抜く方法については、低温調理機器メーカー『BONIQ(ボニーク)』のレシピサイトでも動画で紹介されているので、ぜひ参考にしてください。
レシピ①食べ応え抜群!しっとりローストポーク
材料(4人分)
- 豚肩ロース肉(ブロック)…500g
- 塩…5g(お肉の重さの1%程度)
- 黒こしょう…適量
- オリーブオイル…適量
作り方
・低温調理器の温度と時間目安
62℃/3時間
・手順
- 豚肉の下ごしらえ
豚肩ロース肉全体に塩・黒こしょうをふってなすりつけるようにまぶし、そのままラップでくるんで1時間程度冷蔵庫で寝かせます。 - 低温調理器を設定、投入
低温調理器を62℃/3時間に設定しておきます。お湯の温度が低温調理器の設定温度に達したら、常温に戻しておいた豚ブロック肉を入れた袋を湯せんします。 - 仕上げ
低温調理が完了した豚ブロック肉を袋から取り出して水気を軽く切ります。フライパンにオリーブオイルを引き、強火で豚ブロック肉表面に焼き色を付けます。(調理後そのまま保存したい場合は、低温調理前に焼き色をつけるのがおすすめです。)
レシピ②濃厚クリームソースで食べるローストポーク
材料(2人分)
- 豚ヒレ肉(ブロック、厚さ4cm)…450g
- 舞茸…1パック
- 粗挽きこしょう…適量
- 塩…4g(肉の重量の0.9%)
- オリーブオイル…大さじ1
<ソース>
- たまねぎ……60g
- にんにく…1片
- 生クリーム…100cc
- コンソメ…小さじ1
- バター…15g
- 白ワイン…大さじ1
- しょうゆ…小さじ1/2
- 塩…少々
- こしょう…少々
- ローリエ…1枚
作り方
・低温調理器の温度と時間目安
63℃/3時間
・手順
- 下ごしらえ
舞茸の半量を細かいみじん切りにしておきます。豚ヒレ肉全体にまんべんなく塩・こしょうをふり、なすりつけてなじませます。みじん切りにした舞茸を豚ヒレ肉の全面にまぶしてラップで包み、そのまま冷蔵庫で30分程度寝かせます。(時間があれば一晩寝かせてください。) - 低温調理器の設定
低温調理器を63℃/3時間に設定します。 - 食材を袋に入れる
ラップに巻いたままの豚ヒレ肉を袋に入れ、空気を抜いて密封します。 - 低温調理器に投入
低温調理器が設定温度に達したら食材を入れた袋を湯せんします。 - ソース作り
たまねぎと舞茸は薄切り、にんにくはみじん切りにします。フライパンにオリーブオイルを熱して、にんにくを入れます。にんにくの香りが立ってきたら、たまねぎと舞茸を入れて炒めます。具罪に火が通ったら、ソースの調味料をすべてフライパンに入れて弱火にかけて数分煮詰めます。 - 仕上げ
低温調理器での調理が完了したら袋から豚ヒレ肉を取り出し、2cm幅にカット。皿に盛り付け、クリームソースをかけたら出来上がりです。
レシピ③柔らかジューシー!究極チャーシュー
材料(4人分)
- 豚肩ロース肉(ブロック、厚さ5cm)…500g
- 塩…適量
- 長ねぎ(青い部分)…20g
- オリーブオイル…小さじ1
<調味液>
- 水…130cc
- しょうゆ…50cc
- みりん…50cc
- 酒…50cc
- 砂糖(三温糖)…10g
- 鷹の爪…1本
- おろしにんにく…小さじ1/2
- おろししょうが…小さじ1/2
作り方
・低温調理器の温度と時間目安
63℃/8時間
・手順
- 調味液作り
鍋に水を入れて火にかけ、しょうゆ、みりん、酒、砂糖(三温糖)の順に加えます。さらにおろししょうがとおろしにんにく、細かく切った鷹の爪を入れて沸騰させます。最後に長ねぎを入れて一煮立ちさせ、火からおろしてあら熱を取っておきます。 - 豚肉の下ごしらえ
豚肩ロース肉を筋切りして、フォークを使って表面全体に穴を開けて塩を揉み込みます。 - 豚肉に焼き色をつける
フライパンにオリーブオイルを熱して、強火で豚肩ロース肉の表面全体に焼き色をつけます。 - 食材を袋で漬け込む
あら熱が取れた調味液と豚肩ロース肉を袋に入れ、袋の上からしっかりもみ込んでなじませて冷蔵庫で1日寝かせます。 - 低温調理器の設定
低温調理器を63℃/8時間に設定します。 - 豚肉に焼き色をつける
1日寝かせた豚肩ロース肉を袋から取り出して、強火で熱したフライパンで表面に焼き色をつけます。その後調味液の入った袋に豚肩ロース肉を戻し、袋の中の空気を抜いて密封します。 - 低温調理器に投入
低温調理器が設定温度に達したら、食材の入った袋を湯せんします。 - 仕上げ
低温調理が完了したら、湯せんから袋を引き上げてそのまま10分程度置いて落ち着かせます。好みの厚さにカットして皿に盛り付けたら出来上がりです。
調理のポイントや注意点
このレシピでは低温調理器にかける時間が長いため、お湯が蒸発して減ってしまいます。開始時に水位を高くするようにして蒸発を防ぐためにラップやアルミホイルを乗せておきましょう。
濃い目の味付けなので、煮卵やゆでた小松菜・チンゲン菜などを付け合わせるのがおすすめです。
レシピ④おもてなしに♪ローストポーク3種ソース添え
材料(4人分)
- 豚肩ロース肉(ブロック厚み5cm)…450g
- 塩…適量
- こしょう…適量
- ガーリックパウダー…少々
- オリーブオイル…大さじ4
<しょうゆ麹ソース>
- しょうゆ麹…大さじ2
- 長ねぎ…10cm程度
<照り焼きソース>
- しょうゆ…50cc
- みりん…50cc
- 酒…25cc
- はちみつ…大さじ2
- しょうが…1片
- にんにく…1片
- 長ねぎ(青い部分)…10cm程度
<赤ワインソース>
- しょうゆ…小さじ1
- 赤ワイン…50cc
- ケチャップ…大さじ1
- ウスターソース…大さじ1/2
- 砂糖…小さじ1/2
- バター…20g
作り方
・低温調理器の温度と時間目安
63℃/4時間30分
・手順
- 豚肉の下ごしらえ
豚肩ロース肉全体に塩・こしょう・ガーリックパウダーをまぶし、オリーブオイルと一緒に袋に入れてよくもみ込んでなじませます。そのまま半日~1日冷蔵庫で寝かせます。 - 低温調理器の設定、投入
低温調理器を63℃/4時間30分に設定します。寝かせた豚肩ロース肉を冷蔵庫から出して常温に戻し、袋の中の空気を抜いて密封します。低温調理器が設定温度に達したら、袋を湯に入れます。 - ソース作り
<しょうゆ麹ソース>
長ねぎをみじん切りにしてしょうゆ麹としっかり混ぜ合わせます。
<照り焼きソース>
にんにく・しょうが・長ねぎをみじん切りにし、材料全てをフライパンに入れて火にかけます。少しとろみが出るまで煮詰めて火を止めます。
<赤ワインソース>
バター以外の材料をフライパンに入れて弱火にかけ、アルコールを飛ばします。最後にバターを入れて一煮立ちさせ、全体をなじませます。 - 仕上げ
低温調理器の調理が完了したら、袋から豚肩ロース肉を取り出して軽く水気を押さえます。好みの厚さにスライスし、3種類のソースを添えて完成です。
調理のポイントや注意点
出来上がったローストポークは厚めにカットするとジューシーに、薄めにカットするとしっとりとした食感で味わうことが出来ます。
レシピ⑤旨味凝縮!塩麹ローストポーク
材料(2~3人分)
- 豚モモ肉(ブロック)…400g
- 塩麹…大さじ2
- にんにく…1片
- 黒こしょう…適量
- 赤ワイン…大さじ2
- はちみつ…大さじ3
- オリーブオイル…大さじ2
作り方
・低温調理器の温度と時間目安
62℃/2時間半
・手順
- 下ごしらえ
すりおろしたにんにくを塩麹に混ぜ合わせて黒こしょうをふります。それを豚モモ肉表面全体にしっかりと塗り込み、2~3時間寝かせます。 - 豚肉に焼き色を付ける
フライパンにオリーブオイルを入れて強火にかけ、寝かせた豚モモ肉の表面に焼き色を付けます。 - 低温調理器の設定、投入
低温調理器を62℃/2時間半に設定します。袋に下ごしらえした豚モモ肉を入れ、空気を抜いて密封してから湯せんに入れます。 - 仕上げ
低温調理器での調理が終了したら、豚モモ肉を袋から取り出して肉を切り分けます。袋に残った肉汁をフライパンに入れ、赤ワイン・はちみつを加えて一煮立ちさせたらカットしたローストポークにかけて出来上がり。
低温調理器で作るローストポークレシピまとめ
豚のかたまり肉で作るローストポークやチャーシューは、火の入れ加減を間違えると硬くなったりパサついてしまったりします。しかし、低温調理器ではじわじわとあたためることで豚肉の旨味や水分を内側に閉じ込めて、しっとりとしたローストポークに仕上げることができるでしょう。
低温調理器メーカーの公式サイトやレシピサイトにはたくさんのローストポークのレシピが掲載されています。また、『BONIQ(ボニーク)』や『ANOVA(アノーバ)』などの低温調理器を使っている人のブログやSNSでは、おすすめのソースや付け合わせメニューなどが紹介されているのでぜひチェックしてみてください。
低温調理器だからこそ失敗なしでできる、しっとりジューシーなローストポークを楽しんでくださいね♪
なお、こちらでは低温調理器BONIQ(ボニーク)についてご紹介していますので、興味がある方はご覧ください。
⇒低温調理器BONIQ(ボニーク)を徹底解説!時間と温度・使い方など