横寝すると首が痛い?首こりにもなる?原因と対策を徹底解説します
私たちが生活していくうえで、睡眠はとても大切なことですよね。
眠ることで体力を回復し、健やかな生活を維持しています。
しかし、眠る姿勢によっては、身体の一部を痛めてしまうということも珍しくありません。
そこで、今回は横寝すると首が痛いという症状についてお話ししていきたいと思います。
なぜ、横向き寝をすると首が痛くなってしまうのか、その原因や理由、対策・予防法などについてもお話ししていきますので、ぜひ、最後までご覧になってくださいね。
もくじ
横寝をすると首が痛いのはどうして?理由はあるの?
みなさんは眠るとき、どのような姿勢で眠っていますか?
仰向けか横寝かうつ伏せのどれかだと思いますが、横寝をすると首が痛いという方も少なくなりません。
なぜ、横向きに寝ると首が痛くなるのか、その原因が気になりますよね。
実は、眠るとき横向きだからと言って、首が痛くなる原因に直接繋がるわけではありません。
仰向けでもうつ伏せでも、首の痛みに悩んでいる方は珍しくないのです。
では、どうして首が痛くなってしまうのでしょうか?
その理由をいくつかご紹介していきますね。
理由1:枕が合っていない
睡眠の質を向上させるために、枕の高さは非常に重要です。
仰向けで眠るときと、横向きで眠るときとでは、理想の枕の高さが異なるということをご存知でしたか?
横向きで寝るクセのある方が、仰向け用の枕で寝ていれば、睡眠の質が上がらないのは当然のことですよね。
ご自身で横向きで寝るクセがあるという方は、横向き用の枕の購入を検討してください。
特に、就寝前はなんともないのに、起床時に首が痛いと感じる方は、横寝が原因ではなく、枕の高さが合っていない可能性が高いと言えます。
横向き寝用の枕を購入する際は、出来るなら寝具店で相談して、実際に試してみながら購入するのがベストです。
合わない枕をまた買ってしまう危険もありませんし、専門店で相談することが一番の防止策であり、改善策でもあります。
一般的に、横向きで寝るとき、首の骨や背筋が床と平行になっていれば、枕の高さがちょうど良いと言われています。
頭が下がり、首の骨が曲がった状態になると、枕が低く、高さが足りていないということになります。
枕は使う人の体型によって、ちょうど良い高さは異なりますが、標準体型の方であれば10㎝を目安にしてください。
女性や小柄な方なら、もう少し低くても良いでしょう。
実際に身体を横にしてみて、頭や頬、肩が圧迫されず、首も苦しくなければ、ある程度身体にフィットしていると言えます。
理由2:ストレートネック・後弯変形
スマートフォンやパソコンと向き合う時間の多い現代人の方で、ストレートネックに悩まされている方も多いのではないでしょうか。
ストレートネックとは、その名の通り、前方向に弯曲していなければいけない頸椎が、真っすぐの状態になっていることを指して言います。
さらに、ストレートネックが悪化すると、頸椎が前に倒れ込み、後弯変形になってしまいます。
身体を横から見たとき、背骨より頭の方が前に出ている状態なので、重たい頭を首の筋肉だけで支えることになってしまいます。
この状態になると、当然、首や肩に負荷がかかり、肩や首が痛いと感じてしまいます。
さらに筋肉への負荷がかかると、頭痛や吐き気、めまい、手や腕がしびれる危険性すらあります。
横寝が原因になっているのではなく、そもそものストレートネックが理由となっていると考えられます。
どんな枕がおすすめ?首が痛くならない横向き寝用の枕について
頭が沈み込みすぎないものを選ぶ
高さがぴったりの枕を選んでも、頭が沈み込んでしまっては、楽な姿勢で眠ることが出来ませんよね。
逆に固すぎて沈まない枕も、安眠を妨げてしまいます。
枕の材質は、使う人の好みにもよりますので、固いから良い、柔らかいからダメだ、と一概には言えません。
しかし、枕を購入する際は、頭がどれくらい沈んでしまうのか、というをしっかりと確認しておいた方が良いでしょう。
寝返りのしやすい、幅のある枕を選ぶ
普段、横寝をしている方でも、一晩中、横を向いて寝るということはありません。
私たちは就寝中、仰向けに限らず、1日に20回~30回ほど寝返りを打ちます。
寝返りをスムーズに行うためにも、幅のある枕を選んでくださいね。
横向き用として販売されている枕の中には、少し変わった形状のものもあります。
抱き枕と一体化しており、横寝がしやすく、首が痛いと感じにくいものですが、寝返りが打ちにくいというデメリットもあります。
寝返りをしたときに、頭が落ちてしまうようなタイプは避けた方が良いでしょう。
左右どちらに寝返りを打っても、枕から頭が落ちないくらいの幅の枕が良いですね。
丸洗い出来て、衛生的な枕を選ぶ
寝具は私たちが思っている以上に、汚れやすいものです。
汗や皮脂汚れなどが溜まると、ダニも生息しやすくなりますよね。
汚れは臭いの元となり、ダニはアレルギーの原因に繋がる危険性がありますので、寝具は常に清潔に保つことが大切です。
そのため、横向き用の枕に限らず、枕は丸洗いできるものを選ぶと良いでしょう。
丸洗いできなくても、カバーだけを洗ったり、枕は陰干しをすれば、臭いやダニの予防対策にもなりますよ。
首が痛いときはどうすればいい?予防・対策・改善方法をご紹介
ストレッチで首の痛みを改善
横寝をして首が痛いと感じるときは、そもそも首が凝っている可能性があります。
そんなときは、首のストレッチをして、しっかりと対策を行っていきましょう。
首の凝りが改善されれば、横寝に関わらず、起床時に首の痛みを感じることは減ると思います。
このストレッチは、首だけでなく肩こりにも効果的ですので、ぜひ、試してみてくださいね。
※力任せに行わず、優しくゆっくりと行うことを心掛けてください
- 右手で後頭部を軽く押さえながら、前に倒します
- 左手で前頭部を押さえ、後ろに倒していきます
- 右手を上に伸ばし、肘を曲げ、手のひらで左側頭部を押さえながら、右に倒します
- 左手も同様に行います
このように、首筋をしっかりと伸ばすことで、横寝をしたときに首が痛いと感じないように改善されていきます。
正しい姿勢の保持を意識する
肩や首が痛いと感じるときは、そもそも姿勢が崩れている可能性があります。
横寝に限らず、あおむけ寝でもうつぶせ寝でも、姿勢が崩れていれば、肩や首を痛める姿勢になり、起床時に痛みを感じてしまいます。
では、正しい姿勢とはどのような体勢なのか、気になりますよね。
まず、きついジーンズを穿いているようにイメージしてください。
きつめのジーンズを穿いているときは、下腹に力が入りますよね。
そんなイメージで、下腹を引き上げてください。
次に、左右の肩甲骨を少し近付けるように引き寄せ、胸を軽く張ります。
顎も引いて、頭のてっぺんが紐で引っ張られているような感覚で、背筋を伸ばしてください。
これが正しい姿勢ですので、肩や首に負担をかけないように、意識してくださいね。
なぜ、横向きで寝るの?メリットとデメリットはある?
そもそも、私たちはどうして横向きで寝るのでしょうか。
ほとんどの方が無意識で行っていることですので、理由まではわからないという方も多いかもしれませんね。
横寝をすることで、どのようなメリットやデメリットがあるのかも、気になりますよね。
ここからは、横寝のメリットとデメリットについて、お話ししていきます。
横向き寝のメリット
いびきをかきにくくなる
仰向けに寝ると、舌が気道をふさぎ、いびきをかきやすくなりますが、横向き寝ならいびきを防止できるというメリットがあります。
舌が気道をふさぎませんし、空気が入りやすいからです。
また、肥満の方や扁桃腺肥大が原因で気道が確保しずらい方、睡眠時無呼吸症候群の方にも、横向きに寝ることが推奨されています。
腰痛を感じにくくなる
横向きに寝ることのメリットの一つとして、腰痛を予防・改善できるということが挙げられます。
自分で腰の痛みを感じにくい角度を作ることが出来ますので、腰痛持ちの方や、腰に不安のある方は、横寝がおすすめですよ。
足の置き場によって、腰の角度を変えられますから、腰痛の緩和に繋がるのです。
妊娠中の方は横寝がおすすめ
特にお腹が大きくなると、仰向けで寝ることが難しくなりますよね。
お腹の重みが身体や内臓を圧迫してしまいますので、横向きで寝ることが推奨されています。
妊娠後期になると寝返りもしにくくなるので、身体の圧迫を軽減するために、クッション性の高い寝具を使うこともおすすめですよ。
右側を下にして寝れば、胃の圧迫を予防できる
横向きに眠るとき、右側を下にすれば、胃から腸に繋がっている部分で食べ物が詰まるのを予防してくれるので、消化がスムーズになります。
反対に、左側を下にしてしまうと、重みのある肝臓が胃や心臓を圧迫してしまう危険性があります。
ですから、眠るときは右側を下にすることをおすすめします。
なお、こちらでは横寝で症状が予防・改善できる可能性の高い病気をご紹介していますので、興味がある方はご覧ください。
⇒横向きに寝ると病気になる?横寝と病気の関係、原因と対策を徹底解説
横向き寝のデメリット
顔のシワが増えやすくなる
横向きで寝ると、下にしている方に圧力がかかります。
これが原因で、顔周りにも負担がかかりやすくなってしまい、シワが増えやすくなってしまうんですよ。
片方だけを長時間下に向けていると、あごや歯茎にも負担がかかってしまいます。
このときの負担で、顔が押され、歪んでしまうんですね。
肩や腰に負担がかかりやすくなる
仰向けやうつぶせ寝と比べて、横向きで寝ると、マットレスや敷布団に接する身体の面積が小さくなります。
小さい面積で体重を支えることになりますので、仰向けやうつぶせ寝よりも、肩や腰に負担がかかりやすくなってしまいます。
ですから、同じ姿勢で長時間寝てしまうと、局部を圧迫し、凝りの原因となってしまいます。
そのため、寝返りのしやすい寝具などが必要になってくるんですね。
なお、横寝で生じる肩の痛みについてはこちらで詳しくご紹介していますので、参考にしてみてください。
⇒横向き寝すると肩が痛い?脱臼の恐れも?原因と対策を徹底解説します
横寝をしている私の体験談
この記事を書いている私も、横向きで寝るクセが付いています。
出産前は仰向けで眠ることの方が多かったのですが、妊娠をきっかけに横向きに寝るようになりました。
元々、腰痛持ちだったので、横向きで寝るようになってから、腰痛が改善されてきたんです。
それをきっかけに寝具を見直しました。
枕は専門店で相談し、身体と床が平行になるものを選び、マットレスは固めでしっかりと身体を支えてくれるものにしました。
そうすることで、妊娠中の大きなお腹でも、寝苦しさをあまり感じなくなったのです。
出産して数年経つ今でも、身体を横向きにして眠っています。
仰向けのころよりもしっかり眠れているように感じています。
横寝すると首が痛いと感じることもありませんよ。
普段生活するうえで、首や肩が凝っているときは、起床時も痛みを感じます。
横向きで寝るからと言って、首が痛いと感じることには繋がらないのだと思います。
まずは、日ごろの姿勢を見直して、首や肩の凝りをしっかりとほぐすことが大切ですよ。
まとめ
ここまで横寝すると首が痛いのは、なぜなのか?について、お話ししてきましたが、いかがでしたか?
横寝が首が痛いと感じる直接の原因や理由になるのではなく、元々首が凝っていたり、ストレートネックであったりと、他のことが原因だと考えれるということがわかりましたね。
首の痛みを軽減するためにも、寝具を見直す必要もありますので、そのポイントについてもご紹介しました。
横向き寝用の枕もありますが、寝返りを打ったときに頭が落ちてしまわないようなデザインのものを選んでくださいね。
枕を変えるときは、できれば専門店で相談すると良いでしょう。
使用されている材質などにも注目して、身体にフィットした枕を選んでくださいね。