土鍋で炭火焼き!美味しい焼肉やご飯が土鍋の炭火焼で手軽にできる
日本古来から愛され、今改めてその魅力が見直されている土鍋。
そして、土鍋と炭火を組み合わせるとさらにおいしい料理に仕上がると話題になっています。
しかし、炭火のメリットがよくわからないという人や「炭火での調理はむずかしそう…」と感じる人も多いのではないでしょうか?
結論から言うと、土鍋で炭火を使ってご飯を炊いたり炭火焼をすると食材の旨味が引き出されより本格的な料理を作ることが出来るというメリットがあります。
その反面、炭火を使う際には七輪や炭火台などの準備が必要で、調理後も炭の処理を行わなければならないというデメリットもあります。
この記事を読めば次のことがわかります。
- 土鍋は炭火で使える?どんな料理が出来るの?
- 炭火で土鍋調理をする際のメリット
- 炭火で土鍋調理をする際のデメリット
- 炭火で土鍋調理をする際の扱い方・注意点
- お家で楽しむ♪土鍋&七輪で料理をランクアップ
土鍋調理が好きで色々なメニューを楽しんでから、炭火を使う本格派料理にもチャレンジしている私が土鍋&炭火の魅力を存分に紹介したいと思います。
一見むずかしそうに感じますが、炭火を使うことで本当においしい料理が出来上がるので、ぜひ多くの人に試してみてもらいたいと思います。
もくじ
土鍋&炭火調理のメリットや使い方、注意点について
土鍋は炭火で使える?どんな料理が出来るの?
アウトドアやお庭バーベキューなどを楽しむ人たちの中で、土鍋での調理を炭火で行うことが流行っているようですが、そもそも炭火で土鍋調理をすることは出来るのでしょうか?
その答えはもちろんYES!
基本的に熱源が炭火に変わるだけで、ガスコンロやIHクッキングヒーターと同様の使い方が出来ます。
炭火を使って土鍋ご飯を炊くことも出来ますし、カレーやポトフなど煮込み料理を作ることも出来ます。
炭火焼というと焼肉をイメージする人もいると思いますが、土鍋で肉を焼いたり炒めたりしたい場合は念のため「炒めものOK」「空焚きOK」とされている土鍋を使うようにしましょう。
土鍋は空焚きするとひびが入ったり割れてしまったりすることがありますし、油の多い調理は引火の恐れがあるので控えた方がいいとされています。
そのため、土鍋で焼肉など炭火焼を楽しみたい場合は炒めものなどにも対応している土鍋を選ぶ必要があるのです。
炭火で土鍋調理をする際のメリット・デメリット
炭火で土鍋調理をするメリット
炭火を使って土鍋調理を行う最大のメリットは、料理がおいしく仕上がるということです。
それは、食事や料理を楽しみたい人にとってはとても大切なことだと思います。
炭で火を起こすと炎が上がるわけではなく、周辺の空気中に熱エネルギーが放出されます。
炭の上に土鍋を置くことでそのエネルギーによって熱が加えられ、食材を加熱調理することが可能になるのです。
その放射される熱には“遠赤外線”と呼ばれる電波が大量に含まれています。
電気炊飯器などでも遠赤外線効果でおいしく炊き上げるなどとアピールされているものも多いように、食材の芯までじっくり火を通し、旨味を引き出してくれる効果があるとされているのです。
炭火焼が特においしく感じる理由として、食材の表面を適度に焦がして香ばしく焼き上げながら、蒸し焼きのようにふっくらさせることも出来ます。
これは炭火に含まれる近赤外線の効果で、食材の数mm近くまで達することで、食材の内側から膨らませるように熱を加えることが出来るからです。
2種類の赤外線によって、表面のカリッとした食感と旨味や水分が凝縮されたジューシーさが両立するのです。
さらに炭火で加熱すると他の熱源に比べて好ましくない香り成分がつきにくいとされています。
炭火焼独特の食欲をそそるスモークの香りは、肉や魚の脂が炭に落ちた時に燻煙となって食材の香りづけが行われるものなので、土鍋を使って調理した場合にはそれほど強い香りはつかないでしょう。
また、料理の風味を高めるだけでなく、炭火による放射伝熱は風の影響を受けにくいため野外での調理でも安定的に加熱することが出来るというメリットがあります。
風を受けやすい環境でガスコンロや薪などの炎で直接的に加熱すると、ムラが出来てしまいやすいため、繊細な火加減が必要とされる炊飯などは炭火を使うのがおすすめです。
そして、炭火の熱に含まれる遠赤外線は土鍋にも多く含まれています。
金属製の鍋で調理する場合に比べて3~4倍の遠赤外線が含まれているとされ、よりおいしい料理に仕上げることが出来ます。
また土鍋は熱伝導率が低いことから食材にじっくりムラのない熱を加えることが出来、硬さの違う食材を同時に煮込んだ場合もそれぞれに適した加熱が行われるというメリットがあります。
そのような性質から、アウトドアでの調理など鍋につきっきりでいられない時でも失敗しにくいとされています。
炭火で土鍋調理をするデメリット
炭火で土鍋ご飯を炊いたり、煮込み料理を作ったりすると食材の旨味や甘みが引き出されてとてもおいしい料理に仕上がります。
料理を楽しみたい人にとってはとてもうれしいメリットですが、炭火を使った調理にはいくつかのデメリットもあるのです。
まず炭火調理のデメリットとして挙げられるのが、準備や片付けの手間があるということです。
バーベキューなどで炭をおこしたことがある人もいると思いますが、なかなか火が安定せず苦労したという人もいるのではないでしょうか?
炭火は新聞を使ったり、炭を煙突状に組んだりすると火がおこしやすいとされており、着火剤を使用すれば比較的簡単に火おこし出来ます。
そうしたコツをつかんで慣れると、失敗なくスピーディに炭火をおこすこと出来るとされているので、何度も経験を積むことが大切だと思います。
その他に炭火で土鍋調理をするデメリットとして挙げられるのが、火力調整が出来ないことが考えられます。
とはいっても、ガスコンロやIHヒーターのようにこまめな火力調節はむずかしいですが、炭火からの距離を変えることで熱の加わり方を調整することは可能です。
薪のように流動する炎とは異なり、炭の場合熱源の位置は変わらないので食材や土鍋を位置を変えることで火加減することが出来るのです。
炭火で土鍋調理をする際の扱い方・注意点
炭火で土鍋調理を行う場合には、いくつか注意すべきことや意識しておきたい土鍋の扱い方があります。
まず、炭火を使って土鍋調理を行う場合には直火対応の土鍋を選ぶことが大切。
炭火や空焚きOKとされている土鍋を選ぶとより安心して使うことが出来ると思います。
土鍋は土で作られているため、元々表面に小さな穴やかすかなすき間があります。
そして、急激な温度変化を加えられるとひびが入ったり、大きく割れてしまうことなどがあるのです。
ひびや割れを防ぐためには“目止め”という処理が必要です。
土鍋を使用する前に、お米の研ぎ汁や水+ひと握りのお米を入れて沸騰させ、その後弱火で30分程煮立てることででんぷん質が土鍋の表面をコーティングして強化してくれるのです。
火力調整がむずかしく、空焚きなども起こりやすい炭火での調理前には、土鍋の目止めを行っておくと安心だと思います。
なお、こちらでは”目止め”や土鍋を扱う上で知っておきたい注意点をご説明していますので、興味がある方はご覧ください。
⇒土鍋の底を濡らすと危険?土鍋で下痢になる?注意点・扱い方について
また、炭火の上に直接土鍋を置く場合、安定性が悪いため土鍋が落ちて割れてしまうことがあります。
土鍋調理をする場合は、炭の置き方に気をつけたり、網などを使って安定するようにしましょう。
お家で楽しむ♪土鍋&七輪で料理をランクアップ
ここでは炭火で調理を行うために必要な七輪と炭火台について紹介したいと思います。
それぞれの特徴や土鍋との相性、選び方などを詳しく解説しますのでぜひ参考にしてみてください。
七輪とは?
七輪は炭火をおこしたり、炭火の熱で調理を行うための土製コンロです。
炭火は非常に高温ですが、七輪は耐久性が高く炭火の熱にもしっかりと耐えることの出来る素材で出来ており、さらに炭火や土鍋と同様に遠赤外線を出す性質を持っています。
炭への着火が簡単で燃焼率が高く、燃え残りが少なくない構造になっています。
また、七輪は比較的小型のものが多いため簡単に持ち運べるのもうれしいところ。
女性でも手軽に扱えるので、自宅の庭などで使うのもおすすめです。
土鍋との相性がいい七輪の選び方や注意点
七輪は炭火をおこしやすく便利ですが、土で作られているため重く、落とすと割れる可能性があります。
昔ながらの七輪は珪藻土で作れられていますが、持ち運び時の割れを防ぐために金属で作られているものもあります。
アウトドアで使いたい場合などには、剛板製などの軽く丈夫な七輪を選ぶといいでしょう。
また、七輪は屋内で使うことが出来る卓上タイプもありますが、卓上用は小型タイプのものが多いため、重たい土鍋を乗せると安定しないことも。
土鍋調理を行いたい場合は、出来るだけ背が低く、横幅のあるタイプの七輪を選ぶといいでしょう。
反対に庭やアウトドアなど、外で七輪を使って調理をする場合は高さのある七輪がおすすめです。
高さがある分、安定性が悪くなりますので念のため七輪の直径よりも大きな土鍋は乗せないようにしましょう。
それから、屋内で使用する場合は一酸化炭素中毒や酸欠になる危険性があるので、必ず2か所以上窓を開けるなどして十分に換気を行いながら使用するようにしてください。
キャンプでも土鍋!炭火台で本格調理に挑戦
炭火台とは?
炭火台は「焚き火台」などとも呼ばれるアウトドアには欠かせないアイテムです。
その名が示す通り、炭火をおこして調理を行うことも出来ますし、暖を取るために焚き火をすることも可能なので、アウトドアを楽しむならひとつは持っておきたいもの。
家族連れや若者を中心にアウトドアやキャンプがブームとなっていますが、最近のキャンプ場の多くは直火禁止となっています。
地面に直接火を起こすことが出来ないため、その代わりとして炭火台(焚き火台)が必要となるのです。
炭火台(焚き火台)でおこした火の上に直接ダッチオーブンや土鍋などを乗せることも出来ますし、焼き網などを乗せてバーベキューを楽しむことも出来ます。
もちろん、炊飯や煮込み料理、湯沸かし、デザート作りなど幅広い用途で使うことが出来る自由度の高いアイテムとなっています。
炭火台(焚き火台)では炭も薪も使うことが出来ます。
薪は大きく炎が立ち上がるので、暖を取るためや明かりとしての役割を果たしてくれます。
ただし、火力が安定せず風の影響を受けやすいため調理にはあまり適していないとされています。
一方、炭の場合は炎が上がらず熱エネルギーが放出されるもので、風の影響を受けないため安定した加熱調理を行うことが出来ます。
そのため調理には炭、暖取りや明かり取りには薪が適していると言われています。
土鍋との相性がいい炭火台の選び方や注意点
炭火台(焚き火台)はスノーピークやコールマン、キャプテンスタッグ、ロゴス、ユニフレームなど人気アウトドアブランドのほとんどが販売しています。
大きさや形状が異なるさまざまな種類があるため、用途や使用人数に合わせて選ぶことが出来ます。
ステンレス製やステンレススチール製のものが一般的ですが、より軽量化したものや剛性を高めたもの、特殊な耐熱クロスで作られたものなど素材や作りに多様性が見られるのも炭火台(焚き火台)魅力のひとつです。
炭火台(焚き火台)は土鍋やダッチオーブンを置いたり、バーベキューをしたりして調理を行うことや焚き火をして暖を取ることを目的としている実用タイプと、炎を眺めて楽しむ鑑賞用に分かれています。
鑑賞用は軽くコンパクトなものが多いですが、土鍋など重いものを乗せることに適していないので調理用や汎用性のある実用タイプの炭火台(焚き火台)を選ぶようにしましょう。
土鍋&炭火調理のメリットや使い方、注意点まとめ
土鍋を炭火で調理すると、それぞれから出る遠赤外線の効果によって食材のよさが引き出されとてもおいしい料理が出来上がります。
炭火にはあまりなじみがなく扱いがむずかしそうと感じる人もいるかもしれませんが、屋内使用可能な卓上七輪やお庭・アウトドアにおすすめの炭火台を使うことで簡単に炭火調理をすることが出来るのです。
炭おこしもコツをつかめばすぐに出来るようになりますし、手間がかかるからこそ料理がおいしく感じられるということもあるでしょう。
ぜひ機会があれば、土鍋&炭火の最強コンビで味わい深い本格的な料理を楽しんでみてくださいね。